シューベルト交響曲第3番ニ長調



コロナ禍で万事様変わりの夏。お盆ウィークに入り、法事もZOOMでオンラインとか。どこまで変わるのか…。変わらないのは暑さばかりかな。そんな世情を横目で見ながら、暦通りに業務に精励。帰宅後、ひと息ついて、そういえばこのところ古典派保守本流を聴いていないなあと思い出し、こんな盤を取り出した。


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ブロムシュテット(1927-)とシュターツカペレ・ドレスデンによるシューベルトの交響曲全集。手持ちの盤は2015年秋にキングレコードからリリースされた4枚組セット。ボックス帯には「ブロムシュテット米寿記念」と記されている。全8曲のうち今夜は第3番二長調D200の盤をプレイヤーにセット。1978年録音。

第1楽章はものものしく、ときに陰りも感じさせるアダージョ・マエストーソの序奏で始まる。主部に入ると一転、音楽は明瞭快活に進行。第2楽章アンダンテと第3楽章メヌエット(実態はスケルツォ風)もくったくのない明るさと躍動感に満ち、この作品が書かれた頃のシューベルトの作曲家としての好調さと意欲を感じる。とりわけ第3楽章は明快なアクセントがたびたび打ち込まれ、単調なメヌエット楽章とは一線を画している。終楽章はタランテラ風の勢いのある展開と色彩感にあふれる。当時のウィーンで流行っていたロッシーニに代表されるイタリア趣味とも、イタリア出身の師サリエリの影響ともいわれるが、ところどころ<ザ・グレート>の最終楽章を思わせるフレーズと和声が出てきて、やはりシューベルトらしさを実感する楽章だ。

今年93歳になるブロムシュテット。この録音当時、すでに50歳の充実した時期にあたり、音楽は若々しさと熟した洗練とを併せもつ。いずれもシューベルトの音楽に似つかわしい。ドレスデンのオケの響きとそれを絶妙にとらえた当時のドイツシャルプラッテンの録音も素晴らしい。ブロムシュテットの解釈と録音会場のドレスデン・ルカ教会のアコースティックもあって、エネルギーバランスはいわゆる摩天楼型。低音から高音までスッキリと立ち上がり、解像度が高い。弦楽群は左右いっぱいに展開し、管楽器群の距離感も万全。うるさくならない程度の音量で聴くと目前に極上のオーケストラサウンドが展開し、音楽とオーディオの幸せなマッチングを実感できる。


この盤の音源。全楽章。


2011年に誕生した東京の社会人オーケストラ:オーケストラーダによる演奏。指揮は音楽監督の久保田昌一氏。



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