L・ローズ&グールドのバッハ:ヴィオラダガンバソナタ



四連休真ん中の日曜日。野暮用少々済ませたあと、あてもなく過ごす。夜半前になって一服。先日来聴いているヨーヨー・マつながりで思い出し、こんな盤を取り出した。


202009_Gould_Rose.jpg


ヨーヨー・マやリン・ハレルの師としても知られるチェロのレナード・ローズ(1918-1984)がグレン・グールド(1932-1982)と組んでバッハの「ヴィオラダガンバとハープシコードのためのソナタ」BWV1027~1029を弾いた盤。もちろんここではヴィオラダガンバをチェロ、ハープシコードをピアノで演奏している。例のグールドのボックスセット中の1枚。1973~74年録音。

グールドは孤高のピアニストのように思われるが、合わせ物もいくつかの録音を残している。バッハやベートーヴェンの協奏曲、シューマンのクァルテット、シェーンベルクのヴァイオリンソナタなど。そしてきょうの盤もそんな中の1枚だ。

第1番のソナタBWV1027の第1楽章が思いのほかゆっくりとしたテンポで始まる。グールドとローズが会話しているというよりは、どちらともなく遠慮がちに探り合っているかのようだ。もっと堂々と確信をもって始まる演奏が常だが、これは意外だった。以降も楚々として控えめに曲は進む。第2番、第3番も印象としてはまったく変わらない。グールドが弾くピアノを聴くときいつも感じるのは、その静寂感だ。どれほど強い打鍵や音の洪水がある曲でも聴き終えてみると、不思議な静寂感が曲を支配しているように感じる。その印象がこの合わせ物でもまったく変わらずにある。

ローズがどんな風に感じて弾いていたのか知るすべもないが、少なくてもチェロを朗々と鳴らし、構えの大きな音楽を志向してはいなかったろう。グールドの世界観や解釈に賛同したのか、全体としては控えめで、曲の構成よりは一つ一つのフレーズに込められたニュアンスを再現しようとしているように感じた。そしてもちろん、グールドのピアノはチェロの伴奏に留まっていない。極めて雄弁に音楽を引っ張り、しばしばチェロがピアノのオブリガートのように響く。グールドのピアノの個性と合わせ、どの曲もアダージョあるいはアンダンテのゆっくりとした楽章の表現が秀逸。深くそして美しい。


この盤を音源。第2番ニ長調BWV1027の第3楽章Andante。


同 ソナタ第3番ト短調BWV1029 全3楽章。
Vivace・Adagio (4:52)・Allegro (9:49)



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