ビル・エヴァンス&ジム・ホール「UNDERCURRENT」


週末日曜日。野暮用いくつかこなして日が暮れる。 さて、明日はまた社会復帰かと思いながら夜半前の音盤タイム。今夜はジャズにしようと音盤棚を見回し、この盤を取り出した。


202010_Undercurrent.jpg


ビル・エヴァンス(1929-1980)とジム・ホール(1930-2013)によるデュオの名盤「アンダーカレント」。1962年録音。手持ちの盤は80年代後半の再発米盤LP。記憶が正しければ御茶ノ水のディスクユニオンで手に入れたはずだ。ジャケット隅の「Also available on compact disk and XDR cassette」のフレーズが、CD時代への移行期だったあの頃の時代を感じさせる。

印象的なジャケットだ。一度見たら忘れることはないだろう。ジャズのレコードにはそういうジャケットデザインがいくつもある。この盤などはその典型だ。まだ学生時代だった二十歳前後の頃、何かの雑誌でみて以来ずっと気になっていた。

ピアノとギターのデュオ。ベースもドラムスもない。編成としては珍しい。1曲目のマイ・ファニー・ヴァレンタインが少々アップテンポであるほかは、いずれも二人のインタープレイがゆったりと流れる。 ジム・ホールはこの時代以降もサラ・ヴォーンとのデュオや自身のソロによるのアルバムを出すなど、どちらかといえば内省的な演奏をするプレイヤーだった。ビル・エヴァンスしかり。二人のインタープレイは、やや渋めのフレーズを繰り出しながら進む。ありきたりの甘口カクテルジャズにはならないのもいい。アンダーカレントとは「心の底に流れる感情」といったほどの意味らしいが、互いの心情をときに告白しているようであり、ときに探っているかのようでもある。

タワマン最上階の部屋…眼下に広がる都会の灯りを眺めながら、心静かにこの盤を控えめの音量で聴く…なんて光景が似合いそうな盤だが、ぐんまネイティブには縁のない妄想であります…嗚呼


「Dream Gypsy」


「I Hear A Phapsody」


アルバム全曲(Alternate Take含む)は以下
https://youtu.be/QJ3kiFBrKpQ


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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