スウィトナーのブラームス第三



紅葉前線も山合いから下りてきて、当地周辺市街地も美しく色付き始めた。


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深まる秋…というわけで、やはり今夜はブラームスだ。ぼくら世代にはお馴染みのこの盤を取り出した。

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ブラームスの交響曲第3番ヘ長調。オトマール・スウィトナー(1922-2010)指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団による演奏。1985年8月ベルリン・イエスキリスト教会での録音。手持ちの盤は十年程前にリリースされたキングの廉価盤シリーズ中の一枚。悲劇的序曲がカップリングされていて、こちらはギュンター・ヘルビッヒ指揮ベルリン交響楽団による1977年録音。

80年代N響との印象があるのか、スウィトナーというとすべてに中庸で、もう一つピリッとしないという、ネガティブな印象もあったのも事実だが、こうして手兵SKBとの演奏を聴くと、ベートーヴェンにせよシューベルトにせよ、そしてこのブラームスにせよ、やはり伝統を背負った重厚かつスケールの大きな演奏だと再認識する。

この第3番も第1楽章冒頭からやや遅めのテンポと深いアインザッツで、重厚かつ渋い響きの演奏を展開する。弦楽群は完全なピラミッドバランスで、コントラバスの低音も実に雄弁だ。管楽器群も決して突出せず豊かな残響の中で弦楽群と溶け合う。昨今の運動性能のよいオケと高解像度な楽器バランスとは正反対。いずれがベストかは一概に結論付けられないが、一時代を画したブラームスの典型的表現として、スウィトナーの演奏は十分に価値あるものだ。もちろん第2、3楽章の歌、第4楽章の高揚感も素晴らしい。ぼくはブラームスの交響曲には十代の終わり頃から親しみ、いささか食傷気味に感じることもあるのだが、いざ聴き始めると、その魅力に引きずり込まれる。とりわけこの第3番は聴くたびにその美しさに心打たれる。


懐かしいスウィトナー&N響との演奏で第1楽章。SKBとの録音から4年後の1989年のもの。この年が最後の来日となった。SKBとの録音では繰り返している提示部は、この演奏では繰り返しはなく、3分30秒から展開部へ入る。


万感胸に迫る第3楽章。


この曲の第3楽章は様々にアレンジされているが、フランク・シナトラによる歌唱<Take Me Love>は中々うまくいったケースだ。



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