フルトヴェングラーのブラームス第四



今月に入ってから何度か聴いているブラームス第四交響曲。今夜は真打ともいうべきこの盤を取り出した。


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ウィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)とベルリンフィルによるブラームスの交響曲第4番ホ短調。1948年録音。フルトヴェングラーには学生時代に少々入れ上げたが、幾多の同曲異盤や海賊盤に手を染めることもなく、ごく普通のクラシックファンとしてのフルトヴェングラー熱の域を出ず現在に至った。 彼の数ある録音のうちブラームスの交響曲にも当然それぞれ複数の録音が残っているが、熱心なファンでもないぼくの手元にはあるのはごくわずかだ。今夜は90年代初頭に都内の店で見つけて買い求めた全4曲の輸入盤セット物を取り出した。廉価なイタリア製ボックスセットでデジタルリマスターと記されている。かつて東芝EMIから繰り返しリリースされているものと同じソースと思われる。フルトヴェングラーの録音には悪条件化で録られたライヴ音源も多いのが、その中でもこの盤の録音状態はよいとは言えない。もしかしたら近年のCDではリマスタリングや新しいマスターテープの発見で改善されているかもしれない。そのあたりの事情にはまったく疎い。

演奏はもう第1楽章の出だしからぼくらがイメージするフルトヴェングラー。ゆったり目テンポで始まるがすぐにギアチェンジし、以降は緩急自在の展開となる。第2楽章アンダンテ・モデラートはホルンのテーマ、続く木管群のテーマともゆっくりとしたテンポと弱音を生かした、遠い憧れに満ちた響きで始まる。弦楽器群が入ると、大きなフレージングと息の長いクレシェンドに熱い思いをのせるように曲を運ぶ。第2楽章の二つ目のテーマで大きく盛り上げ、最後は後ろ髪を引かれるようにして終わる。そして第3楽章。第4番を聴くたびに思うのだが、この第3楽章を第3番のそれと入れ替えてほしかったと思う。まったくの個人的嗜好だが…。終楽章はアレグロ・エネルジコ・エ・パッショネートの指示をそのまま音にしているような演奏。パッサカリア形式による変奏曲のうちテンポの速いものはどんどんとテンポを煽る、ゆっくりした変奏では意図的なピアニシモと長いフレージングで強いロマンティシズムを感じさせる。特に終盤からコーダにいたる一連の運びは圧巻だ。


この盤と同じ音源のものと思われる。説明欄に動画アップ管理者によるリマスターと書かれているが、聴きやすい音質になっている。


第4楽章後半のリハーサル。



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