A・ピアソラ「タンゴ組曲」



年末も次第に押し詰まり、収束しないコロナ禍もあって息苦しいような年の瀬…と、そんな折も折、うれしいニュースが飛び込んできた。いやいや、まさかと思ったが、今年もやってくれるようだ。万歳!!

★孤独のグルメ 2020年大晦日スペシャル~俺の食事に密はない、孤独の花火大作戦!~★




さらに30日、1日には過去作品から合計12時間半を一挙に放送。すでに前哨戦のごとく、YOUTUBE公式チャンネルでは過去作品が「孤独のグルメ 年末年始に見たい!肉&魚グルメ特集!! 」と題して公開中だ。
https://youtube.com/playlist?list=PLe7yaPWHjEKrfLLj7RbKzG4e_CfECKPN1


さてさて、いつもの本題に戻って…
先日の記事でセルジオ・アサドの曲を聴いて思い出し、きょうはこんな盤を取り出した。


202012_Assado_Brothers.jpg


ラテン系ギターデュオの創始者ともいえるセルジオ・アサド(1952-)&オダイル・アサド(1956-)兄弟による<中南米のギター音楽>と題された1枚。手持ちの盤は十数年前に廉価盤で出た際に手に入れたもの。収録曲は以下の通り。1985年録音。

ピアソラ/タンゴ組曲
 I.Deciso、II.Andante、III.Allegro
ブローウェル/ミクロ・ピエサス
 I.Tranquillo、II.Allegro vivace
 III.Vivacissimo muy ritmico、IV.Sonoro
パスコアール/ベベ
ジナタリ/組曲「肖像」から
 アナクレート・ジ・メデイロス、 シキーニャ・ゴンザーガ
セルジュ・アサド/
 珊瑚の市レシーフェ、ヴァルセアーナ(ワルツ風)
 大鬼蓮、跳躍
ヒナステラ/たそがれの牧歌~バレエ「エスタンシア」から

先程から「タンゴ組曲」を聴いている。この曲の作曲者ピアソラ(1921-1992)は30代になってから、それまで関わっていた伝統的なタンゴ音楽の新開地を求めるべく、クラシカルな世界を学ぼうと渡仏。ナディア・ブーランジェ( 1887-1979)に学んだ。今、ぼくらがピアソラの曲として認知しているのはほとんどがそうした彼の後半生の音楽といえる。 「タンゴ組曲」はピアソラがこの盤の演奏者であるアサド兄弟に献呈した。タンゴ…とあるが、他のピアソラのタンゴ作品同様、舞踏音楽としての要素は希薄で、三楽章からなる自由な形式の組曲。フランスで学んだ成果といえるような近代的な和声感や自由な曲構成、伝統的なラテン的な歯切れのいいリズムやセンチメンタリズムが同居する。演奏には高いレベルの技巧が要求され、アマチュアレベルではまともな演奏は難しい。この盤のアサド兄弟は、高い技巧レベルと持ち前のリズム感の良さ、そして<泣かせる>歌いっぷりをもって完璧に弾きこなし、見事というほかはない。


「タンゴ組曲」全曲。イタリアのデュオユニットによる演奏。


ピアソラの曲をなると今やオリジナルに留まることは少なく、多くのアレンジがなされ様々な楽器で演奏されることが多い。
「タンゴ組曲」の第2曲Andanteをヨーヨーマが弾いた音源。


ピアノソロによる第2曲Andante


先回の記事にも貼った兄セルジオ・アサド作曲の美しい小品「ヴァルセアーナ」



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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