マーラー交響曲第3番ニ短調



一月最終週。きょうは都内での仕事先で初めてのSkype体験。いつもは直接面談する霞ヶ関某庁担当者と1時間半ほどディスプレイ越しの会話。慣れない場面もあったが何とか無事に済ませた。これからはこうしたやり取りが増えるのかなあと、今更ながら昨年来の変化を実感した次第。さて帰宅後の音盤タイム。変わらず三シバリで、こんな盤を取り出した。


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マーラーの交響曲第3番ニ短調。数年前に廉価ボックスセットで出たラトルのマーラー交響曲全集。オケは当時の手兵バーミンガム市交響楽団。1997年録音。

マーラーの第3交響曲はあまたある交響曲の中でも最大級の長さを持つ曲の一つ。この演奏も全曲で1時間36分を要する。山有り谷有り、波乱万丈の長編ロマン小説を読む趣きだ。とりわけマーラーの曲は波乱万丈感が強く、そのストーリーもわかりやすい。この曲も第1楽章の出だしからホルンのユニゾンによる、一度聴いたら忘れない印象的なテーマで始まる。冒頭、葬送行進曲を思わせる沈うつな表情で曲が進む。ホルンの勇壮な響き、神秘的なトロンボーン、鋭く切り込むトランペット、そしてティンパニーの一撃。様々な主題が物語を語るように現れ、そして消えていく。そのいずれもが極めて旋律的で、情感豊かな表情に彩られていて、いささか俗な感じは拭えないが、聴いていてはなはだ気持ちの収まりがいい。まるでハリウッドの歴史スペクタクル巨編の音楽を聴いているかのようだ。この辺りがマーラー人気の一つの理由だろう。これがブルックナーだとそうはいかない。主題は色気や媚びとは無縁。曲の運びに人為的な印象はなく、淡々と山道を登りつめて行くかのように進む。が、ひとたびその歩みにこちらの気持ちが寄り添うようになると、大自然や宇宙の中を彷徨するがごとき悦楽の境地にいたる。まあ、そんなことを思いながら音楽も聴いた青春時代も遥か彼方になったが…

さて長大な第3交響曲。第2楽章のメヌエットもときにチャーミング、ときに官能的で、いかにもマーラー風だ。第3楽章はゆっくりめのスケルツォ。「不思議な角笛」の一節も出てきてメルヘンそのものの楽章だ。神秘的なアルト独唱が入る第4楽章、そして賑やかな児童合唱が加わる第5楽章をへて、最後はこの曲の白眉とも言える第6楽章だ。マーラーが書いたアダージョ楽章はいずれも美しいが、中でもこの第6楽章のそれは天国的だ。出だしの弦楽合奏で奏される主題を聴くだけで、その美しさにノックアウトされる。20分以上を要するこの最終楽章のコーダも実に感動的に主題が大きなクライマックスを築いて終わる。


この盤の音源。ラトル&バーミンガム市響による第6楽章。


2015年から都響の音楽監督を務める大野和士による第6楽章のレクチャー


バーンスタイン&VPOによる全曲。



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