デイヴ・ブルーベック夜想曲集



きのうきょうと関東地方は暖かで穏やかな日和。いくつか野暮用をこなした他は、のんびりと過ごす。夕方になって部屋の片付けをしながら音盤タイム。久しぶりにこんな盤を取り出した。


202102_Brubeck_Nocturnes.jpg


デイヴ・ブルーベック作曲の「夜想曲集」。デイヴ・ブルーベック(1920-2012)といえば、5拍子のジャズ名曲「テイク・ファイヴ」の作曲者としてその名が知られているが、実際は中々多彩な活動をした人のようだ。このナクソス盤にはクラシカルなスタイルで夜想曲として作られた小品が25曲収められている。ジョン・サーモン(1954-)というピアニストが弾き、2005年に録音された。いずれも1、2分。長くても5分とかからない規模の曲。曲名の邦題をナクソスのサイトから書き写すと以下の通り。

・夜想曲第1~17番
 青いタホ湖/虹を見て/メキシコの郷愁
 奇妙なメドーラーク/レクエルド/柔らかく、ウィリアム柔らかく
 4番目における学習/コラール/舞台の奥のルンバ
 ブルエッテ/月は静かに/失われたワルツ
 砂漠と不毛の土地/5本と10本の小さい指/舞い上がる
 子守歌/ローラのいない家
・少女の名前はオリィ
・夜想曲第18~21番
 ジョシュア・レッドマン/オードリー/ウィーンの公園の記憶/琴の歌
・ファッツさん
・夜想曲第22~24番
 霧の朝/わかりました、サティ/眠るとき

「子供たちと粋な大人たちのために」書かれた作品だそうだ。ときにやさしく、ときにノスタルジックに、ときにジャジーに、様々な表情を持った小品群が夜想曲というコンセプトのもとに、静寂と安息のイメージをもって続く。アメリカのサティーとも言われたそうだが、さもありなんという曲調。クラシックの素養ももちろんあった人で、フランスのミヨーに師事していたこともあるそうだから本格的だ。つまりは後期ロマン派やフランス近代などの様式は身に付いているのだろうから、こうした小品はそれこそジャズのアドリブのごとく、とめどなくイメージが浮かんで、いくらでも書けたのかもしれない。甘口の小品集ではあるが、いずれの曲も気の効いたひと節があって、夜想曲のイメージ通り、ナイトキャップ代わりに数曲聴いて一日を終わるのは、粋な大人のたしなみとして中々上等ではないだろうか。


この盤の音源。「Blue Lake Tahoe」(青いタホ湖)


同 「Strange Meadowlark」(奇妙なメドーラーク)


同 「Lost Waltz」(失われたワルツ)


この盤の演奏者ジョン・サーモンの下記YouTubeチャンネルには多くのブルーベック作品の演奏が公開されている。
https://www.youtube.com/channel/UCSLPXCRAf8FR90HAks9xPZA/featured


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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