チェリビダッケのワグナー管弦楽曲集



気付けは2月も下旬の週末日曜日。野暮用あれこれで日が暮れた。夕方になったアンプの灯を入れ音盤タイム。先日来の流れで、きょうもチェリ。取り出したのはこの盤だ。


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セルジュ・チェリビダッケ&ミュンヘンフィルによるワグナーアルバム。ミュンヘンフィルの本拠地ミュンヘン・ガスタイクでの1993年ライヴ録音。収録曲は以下の通り。

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
ジークフリート牧歌
「神々の黄昏」よりジークフリートの葬送行進曲
「タンホイザー」序曲

冒頭収録された拍手に続くマイスタージンガーから、巨大なスケール感と音響の透明性に圧倒される演奏だ。生前チェリビダッケはレコード録音を嫌っていたわけだが、その理由の一つが実演で繰り広げられる音響イメージ、特にホールの響きや副次的に発生する倍音の響きも含めた音響の広がりが録音では再現できないということだった。70年代の初来日で読響を指揮した際、オケのチューニングから各部のバランスまで徹底的に練習を重ねて団員がねを上げたというエピソードも、そうした彼の音楽哲学によるものだった。

このワグナーアルバムを聴くと、スケールの大きさというのは、音の大きさでも、アタックの強烈さでもないと納得する。マイスタージンガーしかりタンホイザーしかり。各声部のピュアな響きを確保し、それを重ねていくことで重層的かつ透明な響きを確立していくことでスケールの大きな音楽が目前に広がる。その一方で、ジークフリートの葬送行進曲では、そうした透明な響きに葬送の音楽という特殊性からだろうが、ときに音が割るほどの凄みも見せる。いずれもチェリビダッケの晩年の音楽美学が十全に繰り広げられる名演だ。


この盤のタンホイザー序曲。15分過ぎからのエンディングには圧倒される。このテンポと緊張感で演奏するには、オケに要求される体力と集中力も並大抵ではないだろう。


マイスタージンガー第1幕前奏曲。ミュンヘンフィルの本拠地ガスタイクのホール@1985年。晩年の演奏は更にこの路線が徹底されている。



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