マイ・ギター <その6> ジェローム・チボヴィーユ・ラミー 1900年頃


きょうも朝から真夏の陽射し全開。午前中わずかな時間だったが、家の周りの草取りをしたら、とんでもなく大汗をかいてしまった。シャワーを浴びて冷たいものを飲んで一服。まあ、これも夏の風情でしょうかね。
さて、きょうは久々にギターネタを・・・
19世紀時代に使われたギターのレプリカについては、以前記事に書いた。故水原洋氏作のレプリカはよく出来ていて、古典期のギターはこんな風だったのかと楽しませてくれた。一方で、次第に当時のオリジナル楽器も手にしたいとも思うようになり、物色していたのだが、さる五月の連休にふとしたことで19世紀末のオリジナル楽器を入手することになった。


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フランスはミルクールに当時あった、Jerome Thibouville-Lamy社(通称ラミー)のギターだ。ミルクールは、イタリアのクレモナ、旧西独のミッテンヴァルト、旧東独のマルクノイキルヒェンと並ぶ、フランスの弦楽器の生産地だ。J.T.Lamy社は当時弦楽器を中心に様々な楽器を生産販売していた一大メーカー。現代のヤマハのような会社と思えばいいだろう。今でも同社の弓や弦楽器備品類はオールドフレンチの入門用として人気があるようだ。最近J.T.Lamy社の当時カタログをネットで見つけた。それによるとぼくが入手したこのタイプは、1902年のカタログにリストされている。同社の工場は1960年代後半にはほとんど閉鎖されたが、現在もロンドンに営業拠点があり、楽器ケースやアクセサリー等を販売しているらしい。

このギターはイギリス向けに輸出されたもののようで、リヴァプールの楽器商社アーチャー商会のラベルも残っている。楽器としては状態がよく、入手してからフレットのバリ取りとナットの作り直しをしたが、その他の不具合はなく、そのまま実戦使用可能な楽器だ。表板は上質なスプルース、横・裏板は美しいバーズアイメープル。黒檀ノブをあしらったオリジナルの糸巻きは精度もよく、チューニングも極めてスムースだ。ロゼッタには美しい螺鈿が施されている。
購入当初いささか鳴りが渋く、これは買い物を間違えたかと思ったのだが、その後時間をみてはポロポロ弾いていたところ、長い眠りから目覚め出したのか、よく鳴るようになってきた。弦長はフレンチとしては標準的な630mm。かなりしっかりした楽器で、現在もモダンギター用のプロアルテ;ライトテンション弦を張り、415Hzでチューニングしているが何の問題もなく、美しい音を奏でている。ラコートレプリカの、余韻の短いコロコロした鳴り方とは少し異なり、サステインも長めでモダンからの持ち替えでも違和感がない。来週の土曜日には川越でのイベントで、このラミーを使って旧友Y氏と19世紀時代の代表的ギター作曲家;ヨハン・カスパール・メルツの二重奏を演奏する予定だ。


■仏ミルクールの楽器メーカーのカタログは以下のサイトに多数。
このページの下の方にLamy社のものも。
http://www.luthiers-mirecourt.com/documentation.htm#pages_web
■以下のLamy社の1901年ギター・マンドリン系のカタログ
羊腸からガット(弦)を作っている挿絵などあって興味深い。
http://www.luthiers-mirecourt.com/thibouville1901_2.htm
■以下のLamy社の1901年弦楽器アクセサリー他のカタログ
http://www.luthiers-mirecourt.com/thibouville1901_1.htm


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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