ファリャ「三角帽子」



週明け月曜日。先週からの流れで今夜もスペイン物を聴く。取り出したのはこの盤。


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数年前に亡くなったスペインの指揮者ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(1933-2014)指揮とフィルハーモニア管弦楽団によるファリャのバレエ音楽「三角帽子」。1963~1964年の録音。

クラシックギター弾きにとってスペイン近代の作品は身近な存在だ。アルベニスやグラナドスのピアノ曲がいくつもギターにアレンジされて立派なプログラムになっているし、モンポウ他ギターのオリジナル曲を書いた作曲家も多い。またスペインの作曲家の作品にはピアノ曲であれ、管弦楽曲であれ、ギターの奏法を思わせる音使いがよくみられ、編曲したものも原曲に勝るとも劣らない効果を上げることもしばしばだ。ファリャの場合はこの三角帽子の中の「粉屋の踊り」などが古くからギター用にアレンジされ親しまれている。

さて三角帽子。この曲は以前から好きな曲の一つだった。本ブログでもいくつかの盤を記事にした。こうして時々聴き直す度に色彩的で効果的な管弦楽の素晴らしさと魅力的なメロディーやハーモニーに心躍る。よくスペインの絵画や文化を論じるとき「光と影」というキーワードが出てくるが、こうしてファリャの音楽を聴いていてもそうしたイメージを強く感じる。音楽としての明と暗、静と動、緊張と弛緩、そうしたコントラストが明確で、聴き手の心を大きく揺り動かす。ぼくはバレエについてはまったく不案内だが、この音楽に合せてステージ繰り広げられる踊りもそうしたイメージに違いない。

この録音当時ちょうど30歳になったばかりのブルゴスの指揮は、この曲のそうしたコントラストを実に明確に表現している。妙にソフィスティケートされたところがなく、当時のフィルハーモニア管の優れた機能性を活用してダイナミックで表現の幅の広い演奏を繰り広げる。ファンダンゴやファルーカのリズムはときに激しく荒々しく、美しいメロディーの歌い回しは実に濃厚で妖艶だ。録音も左右いっぱいに展開するステレオイメージ、コントラバスの基音までしっかり捉えたレンジ感など、まったくもって素晴らしい。ところどころで、ヴィクトリア・ロス・アンヘルスのソプラノが聴けるのもうれしい。また手持ちの数年前に出た廉価盤では同じファリャの交響的印象『スペインの庭の夜』が入っていて、ファリャのスペシャリストであったゴンサロ・ソリアーノがピアノを弾いている。


この盤の音源。全9曲。有名な「粉屋の踊り」は18分14秒から。


2013年のプロムスでの舞踏付き演奏。


ギター版「粉屋の踊り」 昨年87歳で亡くなったジュリアン・ブリームの演奏。



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