ビリー・ホリデイ「Billie Holiday At Storyville」



四月に入って不安定な天気が続いたが、今週は晴天多く、気温も上がった。さて週末金曜日。このところ少々派手目のオーケストラ音盤が続いたが、きょうはちょっとクールダウン。暖かく物憂い春の宵に相応しい、こんな盤を取り出した。


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ビリー・ホリデイ(1915-1959)がボストンにある有名なクラブ「ストーリーヴィル」に出演した際の放送録音から13曲をピックアップした有名な録音。手持ちの盤は1999年にリリースされた高音質・限定プレスという触れ込みのCD。

ビリー・ホリデイを聴くとき、どうしても彼女の壮絶な人生と照らし合わせながら聴いてしまう。この盤が録音された1951から53年当時も、彼女自身や彼女の周辺も決して穏やかな状況ではなかっただろう。しかしこのクラブセッションでは、どこかリラックスし明るい表情の歌唱が聴ける。最晩年の作「レディ・イン・サテン」とは随分と雰囲気が違う。ライナーノーツによれば彼女自身、「…自分のクラブを持ちたい。一生に一度くらい、何時から出番というような指図を受けないで済む、自分の店を持ちたい…」と語っていたそうだ。このストーリーヴィルでのリラックスした彼女の歌いっぷりはそんなところから来ているのかもしれない。当時すでにトップシンガーとして何でも思いのままに出来たのではないかと想像してしまうが、案外スターの実態は違うのかもしれない。


この盤の音源。手持ちの盤からアップした。
放送局アナのイントロダクションがあってからステージが始まる。4曲続く。


この盤に入っている「恋人よ我に帰れ」。スタン・ゲッツが加わる。



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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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