タル・ファーロウ「Tal Farlow Quartet」
梅雨入り前ながら陽射しMAX。気温、湿度ともじわじわ上昇中。あたり前だが今年も夏が目前だ。さて週半ばの木曜日。きょうは少々早く7時前に帰宅。ひと息ついてネクタイを、もとい、ベルトを緩めてリラックス…今夜はジャズだ。


タル・ファーロウ(1921-1998)のカルテットとしてのデヴュー盤。バンド名がそのままアルバムタイトルになっている。タル・ファーロウ(g) ドン・アーノン(g) クライド・ロンバルディ(b) ジョー・モレロ(ds)。1954年録音。ベースとドラムスに加えてピアノレスの2本ギター編成という、その後彼のカルテットのスタイルとなる編成による最初の盤だそうだ。
ピアノレスのためか全編通して主役を演じるギターの音がことさらよく聴こえる。リズム隊もそれを意識して控え目にバックアップ。収録曲はタルのオリジナルが3曲とスタンダードが3曲。ロジャースやコール・ポーターなど職業作曲家の曲には一日の長があるとは思うが、タルのオリジナル作品も中々メロディアスで素晴らしい。
ロジャース作曲の第1曲「Lover」は三拍子のリズムを使って優雅さを出しながらテーマを奏でたあと、一気に高速スケールのテクニカルなアレンジになっていて、この盤の最初から聴き手を耳と心を引きつける。コール・ポーター「All through the night」では例によってタルの滑らかなスケールプレイが楽しめる。タルのオリジナル曲「Rock’n Rye」はブルースではあるが洗練されていて、ピアノレスの編成とも相まって汗臭さのない軽みのあるブルースだ。この盤、収録曲は6曲で20数分。雰囲気を出すにはオリジナルの10インチLP盤に針を降ろして聴きたいところだ。
この盤の音源。第1曲「Lovers」
タルのオリジナル「Tina」 2本のギターが効果的に使われている。50秒あたりからのマイナースケールによるプレイは中々印象的だ。
コール・ポーター作曲「All through the night」
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