モーツァルト ホルン協奏曲



週明け月曜日。きょうもコロナ禍をかいくぐって都内で仕事。いつもの時刻に帰宅した。今月も残すところ一週間。去年同様、世間も夏休みモードの享楽的な雰囲気には遠い毎日だが、夜更けの道楽タイムだけは少しでも気分を明るくしようと、こんな盤を取り出した。


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モーツァルトのホルン協奏曲4曲とコンサート・ロンドK.137を収めた一枚。アラン・シヴィル( 1929-1989)のホルンにルドルフ・ケンペ(1910-1976)指揮ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団がバックを付けている。1966年録音。手持ちの盤はジャケット裏に1968年の文字があり、国内初出盤を思われる。これも大阪出張の折に梅田の中古レコード店で買い求めた記憶がある。

ぼくは取り立てて管楽器ファンでもホルンファンでもないのだが、モーツァルトのホルン協奏曲に関しては手元に4枚のLPがある。きょう取り出したアラン・シヴィル&ケンペ盤、シヴィルの師匠にあたる夭折したデニス・ブレインとカラヤンの盤、バリー・タックウェル&マリナー盤、と英国系名手による3枚、それと懐かしの日本コロンビア・ダイアモンド1000シリーズの1枚。こちらはエルネスト・ミュールバッハという吹き手と、フランツ・バウアー・トイスル指揮ウィーンフォルクスオパー管というコンビ。モーツァルトのホルン協奏曲<命>というわけでもなく、たまたまの結果なのだが…

それはともかく、モーツァルトのホルン協奏曲ほど明るい喜びに満ちた曲はないと、ある本で読んだことがあるが、まったくその通りだ。相当落ち込んだときや、暗い気分のときにも、屈託のないのこれらのホルン協奏曲を聴くと、心を持ち直せる。どんな音楽でも、そのときどきの心の有り様に関わってくるだろうが、このモーツァルトのホルン協奏曲集は音楽としての「薬効著しい」の筆頭だと思う。 ホルンの音色にコメント出来るほどの知見はないが、このアラン・シヴィルの演奏は伸びやかな歌いぶりながら終始落ち着いていて、心穏やかに聴ける。トマス・ビーチャムが創設したロイヤルフィルハーモニーと、ビーチャム亡きあと遺志を受けて同団の首席指揮者となったケンペの好サポートも渋めの音色でシヴィルのソロとよく合っている。


この盤の音源。第4番第3楽章。


アラン・シヴィルはモーツァルトのホルン協奏曲を3回録音している。以下の音源は1回目のもので、クレンペラー&フィルハーモニア管との1960年の録音。第3番第1楽章。


以下は3回目の録音。マリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズとの1971年の録音。第1番第1楽章。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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