モーツァルト Ob,CL,Hr,Fgと管弦楽のための協奏交響曲K.297b



先回のモーツァルト:ホルン協奏曲で思い出し、今夜はこの盤を取り出した。


202107_WAM_K297b.jpg


モーツァルトのオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲変ホ長調K.297b。カール・ベーム指揮ベルリンフィルとベルリンフィルの首席奏者たちによる演奏。1966年ベルリン・イエスキリスト教会での録音。手持ちの盤は80年代初頭にミッドプライスで出ていたグラモフォン・レゾナンスシリーズの一枚。モーツァルトのドッペルこと、ヴァイオリン、ヴィオラと管弦楽のための協奏交響曲K.364とカップリングされている。

この曲の真偽については諸説あって、浅里公三氏による当時のライナーノーツにもその経緯の概略が記されている。ここに仔細に書きつらねるつもりはないので割愛するが、とまれオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットという四つのソロ楽器と管弦楽のための曲として297bの番号が付され、数々の録音が成されていることで、現在ではモーツァルトの残した曲として事実上認知されているようだ。

協奏交響曲と題されている通り、聴きようによっては、管楽器群のソロが活躍する交響曲とも言える構成だ。全体の響きに重層的な組立てが感じられ、ソロの管楽器群のみならず、オケパートの響きも充実している。ベームとベルリンフィルはこの盤の録音当時モーツァルトの交響曲全集をグラモフォンで録音中で、この録音もその一環として録られたものと思う。ベルリンフィルの音は冒頭からさすがの充実ぶり。カール・シュタインス(Ob)、カール・ライスター(CL)、ゲルト・ザイフェルト(Hr)、カラヤン盤でもソロを吹いているギュンター・ピースク(Fg)らのソロも、落ち着いた音色でオケとの統一感が感じられる。もちろんロマン派の協奏曲などとは違い、ソリストの超絶技巧を聴かせるものでない。腕達者なソリスト仲間が集まって、和気あいあいとした雰囲気でアンサンブル。そんな古きよき時代のウィーン古典派の薫りを楽しむ曲だろう。


この盤の音源。安定のベーム&BPO


タイ王国のタイ・フィルハーモニー管による演奏。ホルンのソリスト(ダリウス・ミクルスキー)による吹き振り。ホルン以外の他のソリストはタイ人のようだが、詳細寡聞にして不案内。



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