ベートーヴェン ピアノソナタ第12番変イ長調作品26「葬送」



一昨日の記事冒頭でバナークリックの物乞い⁈をしたところ、いきなり大量得票(^^; 親愛なる皆様に幸あれ!…ありがとうございます。どうか引き続き宜しくお願い致します。 さて、週末土曜日のきょうは昼をはさんで野暮用外出。3時過ぎに帰宅して一服。アンプの灯も入れて、こんな盤を取り出した。


202108_LVB_P_Sonata_GG.jpg


グールドの弾くベートーヴェンのピアノソナタ第12番変イ長調「葬送」。1983年録音。例の全集の一枚。第13番変ホ長調がカップリングされている。

ウィーン古典派作曲家の腕の見せ所の一つに変奏曲がある。ベートーヴェンも変奏曲の名手といわれる。ピアノソナタといいながらソナタ形式の楽章を持たないこの第12番の第1楽章も素晴らしい変奏曲で出来ている。グールドに手にかかると主題の旋律が実に意味深く聴こえてくる。ややゆっくりめのテンポで奏され、フレーズの始まりと終わり、ある音とその前後の音の関係、休符の持つ意味、そうした音楽作りの基本的なところでグールドは考え抜いているのがよくわかる。主題に続く五つの変奏の一つ一つもよく練られていて美しい。
このソナタの副題にもなっている第3楽章の葬送行進曲はショパンも好んで弾き、自身のピアノソナタ第2番の有名な葬送行進曲はその影響を受けたものといわれる。グールドの演奏は打鍵のタイミングが完璧に合っていることもあって、葬送行進曲といいながら、重々しさよりは姿勢を正した張り詰めた緊張感を感じる。


手持ちの盤からアップした。第1楽章 Andante con Variazioni


同 第3楽章「ある英雄の死を悼む葬送行進曲」 ♭が7つ付く変イ短調。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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