シューマン:ピアノ協奏曲イ短調
<業務連絡>
7月から始まった週末のお楽しみ「孤独のグルメseason9」。明後日は当地群馬の高崎市が舞台。群馬は今回入れて4回登場。同じ北関東勢の栃木、茨城はゼロ。埼玉、千葉より多い。きっとスタッフの中に熱烈なグンマーがいるのだろう。乞うご期待だ。ついでに…先日見苦しい物乞いをした「クラシック音楽鑑賞」のバナークリックもどうか引き続きヨロシクです。
さて…8月も下旬の25日。週半ばの水曜日。昨今はどうか知らないが、25日と言えば給料日というイメージが最初に浮かぶ。社会人になってしばらくの間は、まだ貧乏学生時代の感覚が残っていたが、給料日には少々気が大きくなってレコード屋へ走ったものだ。きょう取り出した盤もそんな風にして手に入れた盤の一つだ。

ロマン派ピアノ協奏曲の中でもお気に入りの一曲、シューマン作曲ピアノ協奏曲イ短調。リヒテルのピアノとマタチッチ指揮モンテカルロ歌劇場管弦楽団による演奏。1974年録音。手持ちの盤は70年代終わりに2枚組廉価盤で出たときのもの。リヒテルの独奏でロマン派を代表するピアノ協奏曲が3曲、グリーク、シューマン、そしてブラームスの2番が入っている。注目すべきはグリークとシューマンで、その理由はピアノの巨人リヒテル(1915-1997)の録音であることはもちろんだが、ブルックナー振りとして人気の高かったロブロ・フォン・マタチッチ(1899-1985)が当時の手兵モンテカルロ歌劇場管弦楽団を振っていることにある。N響に客演して自作の交響曲を振ったとき、うまく振れずに苦笑いしたマタチッチ。およそ合わせ物を起用にこなすというイメージはないのだが、よく考えてみれば、オペラハウスでのキャリアも長く、晩年の手刀を切るようなぶっきら棒な指揮ぶりだけで彼を推し量ってはいけないのだろう。
シューマンに針を下ろす。曲はマタチッチのペースのなのか、第1楽章から思いのほか速めのテンポでもたれずに進む。リヒテルのピアノはフォルテ指示のフレーズでは強靭なタッチを聴かせ、その次の瞬間にはぐっとテンポと音色に変化をつけてギアチェンジもうまく、この曲のロマン派らしい側面をうまく引き出している。マタチッチの指揮はやはり細かいところにこだわっている風はなく、オケパートのアンサンブルはほどほど、木管群のソロも格別耳を引き付けられるほどでもなく、万事中庸というところか。3つの楽章のうちでは第3楽章が中々興にのって楽しい。ピアノとオケの掛け合いがこの第3楽章の聴かせどころだが、ここへきてマタチッチの棒も冴えてきたのが、オケもドライブ感が出てくる。とりわけコーダに入ってからの流れるような運びはこの曲を聴く醍醐味だ。晩年はバッハやグリークでかなり内省的な演奏したリヒテルだが、この録音の70年代半ば頃、60歳になったばかりの彼はまだまだ血気盛んだった。
この盤の音源。第1楽章。
同 第3楽章
個性的かつエネルギッシュな演奏で評判のグルジア出身カティア・ブニアティシヴィリ(1987-)による演奏。バックはパーヴォ・ヤルヴィ指揮hr響(旧フランクフルト放響)。
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