マット・デニス「Matt Dennis Plays And Sings Matt Dennis」



さてさて、九月も最終週。シルバーウィークでの業務停滞を挽回すべく週明け月曜から程々にハッスル!(死後か…) 8時少し前に帰宅した。ひと息ついて今夜はジャズ。こんな盤を取り出した。


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マット・デニス(1914-2002)の弾き語り。1953年ハリウッドのクラブ「タリー・ホー」でのライブ。もちろんモノラル時代の録音。作曲を始め多彩な能力を持っていたマット・デニスの代表盤ということになっている。コルトレーンをはじめ、多くのジャズプレイヤーが名演を残した名曲「コートにすみれを」は彼の作曲だ。手持ちの盤は70年代半ばにミドルプライスで出ていた国内盤LP。収録曲は以下の通り。すべてマット・デニスのオリジナル曲。バックにジーン・イングランド(ds)、マーク・バーネット(bs)を従えたトリオ編成。女性歌手ヴァージニア・マクシー(マットの娘ともいわれる)が「We Belong Together」「When You Love A Fella」の2曲に加わっている。

Side_A
1.Will You Still Be Mine
2.Junior And Julie
3.The Night We Called It A Day
4.We Belong Together
5.Angel Eyes
6.Violet For Your Furs
Side_B
1.Everything Happen To Me
2.Compare To You
3.That Tired Routine Called Love
4.It Wasn’t The Stars That Thrilled Me
5.When You Love A Fella
6.Let’s Get Away From It All

少し頼りなく感じる声の質と歌いっぷり。録音で聴く限り、格別の美声でもなければ声量もやや乏しい。それでもピアノの弾き語りと共に繰り出されるバラードや軽いスウィングに、どこか惹きつけられる。リラックスしたプレイ、クラブの客の歓談とグラスの触れ合う音。モノラルの落ち着いた音質もこうした盤には合っている。曲、演奏とも、初秋の夜半に相応しい名盤だ。


この盤の第1曲「Will you still be mine ?」


マイナーチューンの「Angel eyes」


生まれ変わったらクラシックギターなんて蹴っ飛ばしてピアノ弾き語りだね。絶対モテる!



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マット・デニス Plays And Sings Matt Dennis

与太さま 初めまして、おじゃまします。
私 “スケルツォ倶楽部”発起人も大好きだった 一枚のレコードをご紹介される文章に うれしくなり 思わず投稿してしまいました。
コルトレーンの「コートにすみれを」以外にも レッド・ガーランドの「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン」、デイヴ・ブルーベックの「エンジェル・アイズ」、そして「エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」に至ってはチャーリー・パーカー、パウエル、モンク、ゲッツ、チェット、ロリンズ、ビル・エヴァンス、デューク・ジョーダン・・・ と、マット・デニス・ナンバーをとりあげた名演ったら枚挙に暇ありませんよね。しかも 当のご本人マットさんご自身には そんな気負いなど さらさなく、巧みなピアノで 粋な歌いっぷりがホント素敵です。
私は学生時代 中古レコード店で購入した KAPPオリジナルLP盤で愛聴していました。手放してしまってから その後 復刻されたCDを久しぶりに聴き直したら、冒頭 Will You Still Be Mine 最初の音が 一瞬欠けてることに気づきました。レコードならたしかに半拍ほどの一呼吸あって、ピアノのイントロ開始だったのですが・・・などと言っても、もはや確かめようもありませんけどw

Re: マット・デニス Plays And Sings Matt Dennis

“スケルツォ倶楽部” 発起人さま> 初めまして。コメントありがとうございます。
オリジナル盤で聴いていらしたのですね、素晴らしい!  Will You Still Be Mineの冒頭…そうですか、手持ちの盤を確認してみましょう。
それにしても、マット・デニスの才能はいかばかりかと思いますね。彼がいなかったら、あるいは凡百のシンガーだったら、名曲もその名演も残されることはなかったわけですからね。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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