ジミー・ヒース(sax)「Picture of Heath」



2S-305を再導入してからジャズやポピュラーを聴くことが多くなった。理由は簡単、2S-305から出る音がそうした音楽にマッチするからだ。以前も書いた通り、これまで使っていたAVALONのECLIPSEと2S-305を気分によって入れ替えて聴ける状態になったのだが、双方を聴き比べると、音数が多く音場の広がりが重要な要素になるクラシック(特に大規模な管弦楽曲)の再生には、2S-305よりAVALONが向いている。かつては2S-305ですべての音楽を聴いていて、それなりに満足していたのだが、こうして対照的ともいえるモデルを比べてみると、やはり向き不向きがあるなあと感じる。というわけで、今夜もジャズ。こんな盤を取り出した。


2021_Jimmy_Heath.jpg


サックス奏者にして作曲家のジミー・ヒース(1926~2020)のアルバム。ジミー・ヒースのテナーサックスとソプラノサックス、バリー・ハリスのピアノ、サム・ジョーンズのベース、ビリー・ヒギンズのドラムス。1975年録音。手持ちの盤は徳間音工の国内盤。これも例によって以前ネットで箱買いしたクラシックLP数百枚の中に、少しジャズも混ぜておきましょうと入れてもらった中にあったもの。

アンプの温まるのをしばし待ち、針を落としてボリュームを10時辺りまで上げる。盤は完全なミント状態で針のトレース音もなく、2S-305からいきなり音が噴き出した。アナログ最終期の万全のアナログサウンドだ。CDではこういう音が出ないなどと言うつもりは毛頭ないが、アナログでも負けない音が出ることは間違いない。

第1曲「For Only Minors Only」からノリノリのスウィンギーなサックスが飛び出す。続く「Body And Soul」では一転してリリカルなバラードプレイ。70年代半ばというと、モダンジャズ以降の実験的なアヴァンギャルドなジャズも少々色あせ、世はクロスオーヴァー、フュージョンの時代になりつつある時代。しかし、この盤は完全に60年代に戻ったかのような、オーソドクスでメロディアスなモダンジャズ王道サウンドが理屈無しに楽しめる。


A面の第1曲「For Only Minors Only」


B面の第1曲「Bruh' Slim」。ラテンビートとフォービートの融合。


2014年の音源。当時88歳のジミー・ヒースと若いメリサ・アルダナ(1985年チリ生まれ)との演奏。いい雰囲気!



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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