ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調



あまり実感がないとはいえ師走十二月だ。恒例の年末三点セットの時期だが、もう聞き飽きた話だなとパス…と思ったが、三点のうち一つでもと思い、この盤を取り出した。


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ベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調。フランツ・コンヴィチュニー(1901-1962)とゲヴァントハウス管弦楽団による演奏。1959年の録音。20年近く前、11枚組激安ボックスセットとしてリリースされたときのもの。ベートーヴェンとシューマンの交響曲全曲といくつかの管弦楽曲、それとオイストラフ親子をソリストに迎えたバッハやモーツァルトのヴァイオリン協奏曲が収められている。

かねてよりこのコンビによるベートーヴェンの評価は高い。曰く、正統派で実直、時には古色蒼然といった形容詞も使われる。実際にこのセットをひと通り聴いたみた印象もそれに近い。確かにカジュアルな雰囲気はなく、筋肉質で堅実なアンサンブルだ。テンポは堂々として微動だにせず、オケのトゥッティは重量感にあふれる。しかし同時に、厳しく限界まで追い込み、聴く側も緊張を強いられるというものでもない。まったくあるがままに素朴で純粋な演奏という印象だ。

第3楽章の美しいカンタービレも媚びて歌ったりはしない。これをもって、よくいうところの旧東独の雄ゲヴァントハウス管の古色蒼然たるサウンドということになるのだろうが、イメージする古臭い感じはなく、1959年の録音ながら音の状態も総じて良好。聴き耳と立てると左右の定位がしばしば不自然に感じるが、カジュアルに聴く分には量感豊かでSNも良好、レンジも広くコントラバスの50Hz以下の基音もしっかりと響いている。木管や金管とのバランスも悪くない。一世代前の渋いベートーヴェンを聴いてみたい向きには選択肢の一つになりうるだろう。


この盤の音源。第1楽章。手持ちの盤からアップした。17分45秒はこの楽章の演奏としてはもっとも長いものの一つ。


同 第3楽章。



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