令和三年丑年回顧
今年も残り僅かをなった。記事もマンネリとなって久しい本ブログだが、年の終わりの本年回顧。以前は<六弦編><音曲編><覗機関編>の三本立てだったが、もはや項目を立てる程の内容もなくなった。以下、簡単に備忘を記して、今年最後の更新としよう。
■六弦編■
クラシックギターを始めて半世紀となった今年。年初の意気込みとは裏腹に低調な一年となった。原因は春先に顕在化した左手の不調だ。人差し指に痛みを感じるようになり、整形外科を受診すると「へバーデン結節」確定診断。左手人差し指第一関節の軟骨が擦り減り、対抗する骨がぶつかり合っている状態。明解な治療法はなしとのことで意気消沈し、ギターを手にする時間も一気に減ってしまった。思えば数年前から予兆はあったように思う。しかし痛みとまでは感じず、弾き出すと長時間休まず弾いてしまうという悪い癖もあってじわじわと悪化していったものと思う。興がのっても意識的に指を休めるべきだった。

現状は、あれこれ一般的な処方はトライしたものの良化はせず、といって悪化もせずの一進一退だ。ごく素直なスケールを弾いている限りはほとんど問題なし。痛みや不都合を感じるのは、人差し指を伸ばした状態から一気に曲げるような動作のときだ。どんな曲でも何カ所かそんな指使いの箇所があって難儀する。わがギター人生もこれまでか、と一時期かなり凹んだが、元々それほど弾いていたわけでもなし、何を今更、と開き直り、あまり気にせず弾くことにした。昨年来の在宅勤務シフトで宅内時間が増えた今年度前半には小品ながら、いくつか演奏録音を追加した。
以下のリンクは今年新たに弾いた8曲の演奏動画再生リスト。例によって佐藤弘和氏の小品、カルカッシとソルの練習曲、気分を変えてポップスなど。それにしてもここ数年まったく進歩がない。来年こそは…と言って鬼に笑ってもらおう。
https://youtube.com/playlist?list=PLjAvYRun0efNJaFeUS75BksshtyfZrIW-
■音曲・覗機関編■
思い起こせばギター同様、音盤との付き合いも半世紀以上になる。貧乏学生時代には中々レコードも買えず、昼飯を抜いてカセットテープを買い、せっせとFMエアチェックに励んだものだ。社会人になってからは、給料日の翌日に街なかのレコード屋で二、三枚選んで少しずつ棚を埋めていった。人並みに仕事に励んだ三十代、四十代はしばらく音楽とも縁遠くなったが、五十の声を聞くに至って復活。大人買いの道楽バブルの日々が続いた。しかし、万事に徹底しない性格ゆえか賢い自動制御が機能したのか、それ以上に入れ込むことなく、ここ数年は新規購入はほとんどないまま、もっぱら在庫確認の日々が続いている。今年も同様、気付けば音盤購入ゼロの一年。ブログ記事に記す程には何がしか聴いているのだが、格別印象に残った盤もないまま終わった。何だかなあ…と我ながら溜息。

一方、覗機関(のぞきからくり)たるオーディオセットは、かつての恋人との再会というドラマが待っていた。まさかの2S-305の再導入。十年近く前に小型システムへの移行を決意して放出したダイヤトーン2S-305だったが、やはり恋慕の情断ち難く、この春に某販売店で良品在庫を見つけてから手に入れるまでは速かった(^^; 2015年から使ってきたAVALON_ECLIPSEとはまったく性格を異にするが、やはり一時代を成した日本の名器。久々に再会してみると、ジャパニーズ・ヴィンテージの風格も感じさせるオーラが素晴らしい。音数多く帯域も広い管弦楽などはAVALONの分解能と音場再現性に軍配が上がるが、ジャズやポップスなどは2S-305の押し出しの良さにノックアウトされる。今年はジャズの盤を取り出すことが多くなったのも、305によるところが大きい。当面はAVALONと2S-305の双頭体制で折に触れて入れ替えながら楽しもうと思う。
…というわけで、次第に狭くなる自分の感知サークルをぐるぐる回るだけの毎日。無為に過ごして悔いなしの若い頃と違い、悔いの連続のような日々が続く。渋茶をすすりつつ、そんな思いにかられる年の瀬ではあります。
マイペースな与太話にお付き合いいただいた皆様。コメント、拍手、バナークリックでの応援、ありがとうございました。お気楽な道楽記事とは裏腹に、世間並みの悩ましき日常もありますが、来年も引き続き、道楽人生成れの果ての御粗末を続けることにいたします。 最後に年の瀬の長講一席。冬の話でパッと明るく、何度聴いても面白い古今亭志ん朝「二番煎じ」を。
それでは皆様、よいお年をお迎え下さい。
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