バッハ 組曲第4番 BWV1006a
週末土曜日。昼から野暮用外出。夕方近くなって帰宅した。一月も半ば。年末年始と何となく慌ただしく過ぎ、年が明けてからほとんど楽器に触れることがなかったなあと思い、出かける前の午前中、久々にギターを取り出した。いつものウォーミングアップルーチンをこなしたあと、令和四年にちなんだ「4しばり」で、この楽譜を開いてさらった。

バッハのBWV1006a。古くからリュート組曲第4番として知られてきた作品。手元にはいくつかの楽譜があるが、今夜は懐かしいブルーガー編を取り出した。バッハのBWV995~1000それと1006aはリュートまたはそれに類する楽器(ラウテンヴエルク等)のためのものされ、特にギターやリュートの愛好家にとって馴染みのバッハ作品だ。もちろんそれらの作品の真偽をめぐって様々な研究や議論がなされてきたが、新バッハ全集でこの7曲がひとまず認知された。このうち996、997、995、1006aの4曲がしばしばリュート組曲と称される。組曲第4番は作品番号からも分かる通り、無伴奏ヴァイオリンパルティータBWV1006を原曲とする。調性は同じホ長調だ。
4つの組曲の個性は様々だが、この第4番はホ長調の調性もあって、他の組曲がもつ厳格さや意味深長さとはかなり性格が異なる。ヴァイオリン独奏でもそうだが、ギターで弾く場合もギターがもつ音域の上から下まで広く使われ、明るく華やかに響く。但し「上手く弾けば」の話であることは言うまでもない。楽譜を開いてさらった…などと書いたが、技術的難易度はお手軽な小品とは別物で、簡単にさらって気分よく楽しめるものではない。実際きょうも久々に弾いてみて、相変わらず歯が立たず、組曲を構成する各曲を何となくなぞっただけで早々にページを閉じた。
第2曲Loureのヴァイオリン譜

この曲は第1曲のプレリュードがもっとも演奏効果も高く、弾き映え、聴き映えする。高校時代の友人で同じギター弾きのH君は第2曲のLoureが素晴らしいという。確かに4分の6拍子でゆったり装飾音を交えながら進む優雅な曲想も素晴しい。 きょう開いたブルーガー版は元々バスラウテ用に編まれたもので、ギターでそのまま弾くにはいくつかの問題もあり、他の適当な版の方がいいだろう。あるいは版による違いにあれこれや悩むより、ヴァイオリン譜をそのまま弾く方が手っ取り早い。ぼくも手元にベーレンライター版があるが、すっきりしたヴァイオリン譜を見ていると、何となく弾ける気がしてくるから不思議だ。もちろん実際にはそう簡単にはいかない。
期待の若手:岡本拓也による第1曲Prelude
バロックリュートによる全曲。
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