F・ソル「二人の友」



三月も下旬。思えば二年前のちょうど今頃、にわかに信じられない様相でコロナ禍が始まった。以来、あれこれ棒に振った、あっという間の二年だった。年初からの第6波は沈静化しつつあるが、地球規模であらたな火種も抱え、この先どうなるのか。溜息まじりの三連休中日の日曜。指の調子を気にしつつギターを取り出し、少しさらう。ついでに同じ曲の音盤も取り出した。


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19世紀古典ギター隆盛期の雄、フェルナンド・ソル作曲によるギター二重奏曲「二人の友」作品41。お馴染みNAXOSから出ているソルの二重奏曲を2枚に収めた盤。ロベルト・クビカとウィルマ・ファン・ベルケルの二人による演奏。90年代半ばの録音。

何度も書いているが、クラシックギター弾きにとってフェルナンド・ソル(1778-1839)の作品は19世紀初頭の古典派ギター作品として、もっとも重要かつ宝のようの存在だ。ソルが居てくれて本当によかった。そう思うギター愛好家は多い。実際その作品の多くは一般のクラシック音楽の名曲と比べて遜色のない楽想と感興をもつ。初級・中級向けのやさしい曲からハイアマチュアやプロフェッショナル向けのコンサートピースまで揃い、段階に応じて楽しめる。そしてソルはギター二重奏のためにも多くの作品を残した。

きょうさらったのは、ソルが盟友ディオニシオ・アグアド(1784-1849)とのデュオを想定して作ったとされる「二人の友」作品41。曲は3つの部分からなる。イ長調の大らかな序奏に次ぎ、穏やかで平易な主題とその変奏曲、そして最後に比較的軽快な曲調の三拍子(この曲ではマズルカ)が続く。ソルの曲によくある構成だ。 ソルの二重奏の中でもっとも優れ、かつ難易度も高いのは「幻想曲ホ長調」作品54bisだと思うが、ぼくの感触では指の難しさは、この「二人の友」の方が手強い。

二重奏はソロに比べ、より充実した響きや和声感を、より平易な技術で演奏できることが大きなメリットだ。ギターの場合、特にこうしたメリットはとても大きい。高校時代、一緒にギターを弾いていた同僚が「二人の友」を大いに気に入り、いつか弾きたいなあと盛んに話していたことを思い出す。その同僚H氏とは先年久しぶりに再会した。幸い彼もギターを続けているが、コロナ禍もあって中々一緒に遊ぶことも出来ないでいる。いずれ半世紀前を思い出しつつ「二人の友」を合わせて楽しみたいものだ。その日のために練習に精出そうと思う。


楽譜付き音源。NAXOS盤の音源による。


ベテランデュオのフリーバーズ(伊東福雄&篠原正志)による演奏。6分頃から開始。



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