R・シュトラウス「5つの小品」



気付けばもう四月も下旬。今月は新年度早々、日々あわただしく、週明け月曜のきょうも、せっせと働いた(ふ~っ)。帰宅後一服。あまり気分の余裕もないなあと思いつつも音盤棚をサーチ。こんな盤を取り出した。


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例のグールド・ボックスセットの中の一枚。R・シュトラウス作品を収めた盤から「5つの小品」を選んでプレイボタンを押した。1979年録音。併録のピアノソナタの録音が1982年9月3日。その数週間後9月27日にグールドは病院に担ぎ込まれ、翌月10月3日死去。リリースは1984年。彼の盤歴中、最後期のものの一つだ。

穏やかに始まる第1曲アンダンテ。第2曲スケルツォは「愛の賛歌」中間部を思い出す。第3曲はもっとも長いラルゴ。深く内省的に沈みこむ。若さの芽吹きを感じる第4曲。終曲アレグロ・モルトでは途中フーガも交えてバロック舞曲風に華やかに終わる。 坂本龍一が推薦してからにわかに取り上げられるようになったブラームスの後期作品あたりに通じる曲想。R・シュトラウス16歳のときの作曲だそうだが、16歳の少年が一体どんなことを夢想しながら、こういうロマンティックな曲を書いたのだろうか。しかしここでのグールドの演奏は決してブラームスのときのような老成した感が強いものではなく、軽いタッチともたれないフレージングで、むしろ若き日のR・シュトラウスを連想させて心地よく心和む。


この盤の音源 「5つの小品」第1曲 Andante


同 第2曲 Allegro vivace scherzando


同 第3曲 Largo



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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