ハイドン交響曲第22番変ホ長調「哲学者」



今月も残り少なくなった。関東地方は先週末から暑さが戻り、二度目の梅雨明けの様相。きょうも律儀に仕事をして定時に退勤。帰宅後ひと息つき、しばらく前から通勤車中で聴いていたこの盤を取り出した。


202207_Haydn_Sym_22.jpg


ちょっと久しぶりのハイドン。交響曲第22番変ホ長調「哲学者」。デニス・ラッセル・デイヴィス指揮シュトゥットガルト室内管弦楽団による例の全集ボックス中の一枚。初期交響曲として第13番、21番、23番が併録されている。

この曲は初めて聴いたのはいつだったろうか。随分前の確かFM放送。ハイドンの典型的な交響曲を予想して聴き始めると闊達な第1楽章が一向に始まらない。どうしたものかと思っていたら、そのまま最初の楽章が終わり、続いて急速調の次の楽章が始まった。ん?と思い調べると、第1楽章がアダージョ。続く第2楽章がプレストという構成だった。ハイドンの交響曲にはいくつか同じような構成があるようだ。古い教会ソナタの形式を踏襲しているとも言われる。

アダージョの第1楽章はホルンとコールアングレ(イングリッシュホルン)の掛け合いで始まる。バックの弦楽群のきざみにのって奏でられるそのフレーズは、哲学者が穏やかにしかし深く思索しながら逍遥するようでもあり、賢者の問答のようでもあり、なるほどと感じさせられる。途中から弦楽群がユニゾンで美しく長いフレーズを奏する下りも印象的だ。第2楽章はいきなり急速調のフレーズで始まる。これが第1楽章でもまったく不思議はない。実際この第2楽章を冒頭の楽章に配した版もあるそうだ。第3楽章は定石通りのメヌエット。ここでもホルンとコールアングレが活躍する。そして第4楽章は再びテンポを上げ、時折りホルンが狩りを告げるように響き渡り快活に進む。


この盤の音源。第1、2楽章。手持ちの盤からアップした。


全4楽章。イタリアのリコーダー奏者で指揮者のジョヴァンニ・アントニーニと彼が組織したイル・ジャルディーノ・アルモニコによる演奏。!マークがでるが、「YouTubeで見る」をクリックすればOK。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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