ラヴェルで暑気払い



月があらたまって令和四年葉月八月。週明け月曜。きょうも暑い暑い…。節電要請を承知の上でさすがに耐えがたく、帰宅早々道楽部屋のエアコンをオン。ひと息ついて今夜は音盤で暑気払い。こんな盤を取り出した。


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小澤征爾とボストン交響楽団によるラヴェル管弦楽曲集。1974年録音。手持ちの盤はLP三枚組の初出盤。「昭和50年度芸術祭参加」のタイトルが記された16ページにおよぶ立派なブックレットが付いている。これも以前ネットで激安箱買いした数百枚の中に混じっていたもの。

ぼく自身はジャンル問わずいろいろな音楽を好ましく思っているが、結果的に振り返るとやはり独墺系偏重の感は否めない。ラヴェルをはじめ、近代フランス音楽はあまり聴くこともなくこれまできたのだが、この歳になってようやくボチボチ手にするようになった。この盤にはそんな近代フランスのエッセンスともいうべきラヴェルの管弦楽作品がまとまっている。

三枚組の一枚目に針を落とし、最初の「ボレロ」をパスして「スペイン狂詩曲」「ラ・ヴァルス」を聴く。スペイン狂詩曲の第1曲「夜への前奏曲」から、その名の通り、ひんやりとした夜の気配が響く。部屋の温度が一気に五度ほど下がる感じだ。続く「マラゲーニャ」、「ハバネラ」、「祭り」もスペイン情緒をたたえながらも、太陽と青空のイメージは控え目で、どこか高貴で洗練されていて美しい。 あまり聴かないフランス音楽の中にあって「ラ・ヴァルス」は例外的に以前から好きな曲の一つ。題名通り三拍子で書かれていながら、あちこちに仕組まれたヘミオラ他、ラヴェル一流の技巧により拍節感が希薄になり、何やら空中に浮遊している感じになる。華麗にして官能的そしてときにユーモラスでもある名曲。スペイン狂詩曲と併せて、いっときの暑気払いには好適だ。

小澤征爾は録音当時、名門ボストン響のシェフとなって間もなくの頃で、次々と新録音をリリースし、若くして絶頂期ともいえる状況を迎えていた。その後現在までを振り返ってみても、やはり70年代から80年代の勢いのあった時代がもっとも小澤らしい時期だったように感じる。


洗足学園大のオケによる「スペイン狂詩曲」



この盤の音源「ラ・ヴァルス」


グールドの弾く「ラ・ヴァルス」



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