グールド バッハ フーガの技法


関東に向かって北上中だった台風が西に進路を変え、直撃予報は一旦終息。しかし週末にかけて接近中には違いなく、きょうも一日南東からの湿った空気が流入し、時折雨が吹きつける湿度の高い一日だった。昨日に続き、きょうも朝から頭痛に見舞われ不快な一日。いつもの頭痛薬でその場をしのぎ、帰宅後ぬるめの風呂につかって、ようやくひと息ついた。外は雨。エアコンを除湿モードで少し運転したあとオフにして、部屋が静かになったところで、例のグールドのボックスセットを取り出した。福引よろしく、今夜80枚の中から引き当てたのはバッハ;フーガの技法。グールドが地元トロントの教会にあるオルガンを弾いている盤だ。ここでは未完に終わったフーガを含むバッハ最晩年のこの作品のうち、第1曲から第9曲までの取り上げている。


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最初にこの曲を聴いたのは30年ほど前。社会人になって毎月給料日にレコード屋へ走るのが楽しみだった頃、パイヤール室内管弦楽団の演奏する2枚組のLP盤を買い求めた。当時の最新録音で、フーガの醍醐味である各パートの織り成す音のアヤ、そして低音パートが静かに入ってくる際のオーディオ的な快感、そんなこと感じながらよく聴いた。もともとフーガの技法は楽器指定のないオープンスコアで書かれていて、鍵盤楽器以外の様々形態でも演奏される。フーガの技法と名付けられている通り、音の建築のようなフーガという形式に関する様々な試みがなされた結果、ここで聴くことの出来る音楽の深さと宇宙的ともいえる広がりは、この曲以外では得られないだろう。さすがに、この曲を聴いているとグールドも何もないといった感慨を持つ。フーガとしての傑作に留まらず、クラシック音楽の傑作の一つと言われるのもうなづける。

グールドのドキュメンタリーフィルムで、コントラプンクト第1番を弾いているところがあったので貼っておこう。エキセントリックなアクションに目が行くが、音楽そのものは、まったくもって理にかない、自然な流れだ。




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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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