浜松「トゥルネラパージュ」



先回の記事に書いた浜松行き。主目的の江崎ギター工房での用件を予定通り終えても帰途につくまで少し時間があるだろう、久々の浜松、どこか見物でもと、実は事前にあれこれ考えていた。音楽愛好者ならまずは浜松楽器博物館は外せないところだが、だいぶ前にはなるが一度行ったことがある。ならば次なるターゲットは…そう考えて思い付いたのが、かねてより行ってみたいと思っていた喫茶店「トゥルネラパージュ」だ。


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初めてこの店の名前を知ったのは10年程前。独アヴァンギャルド社の超弩級スピーカーシステムが導入されている店として度々雑誌で取り上げられていて、機会があればその威容と音の一端に触れてみたいと思っていた。

店内はかつての昭和のジャズ喫茶のような暗さはなく、高い天井と開放的な空間の店内はやはり今どきのカフェのイメージだ。そんな明るくオシャレな空間にアヴァンギャルドのシステムはぴったり。平日の昼下がりで客の半数以上が女性。昭和のジャズ喫茶ではありえない光景だ。おそらく実力の何十分の一かと思われる程々の(しかし十分な)音量で鳴っているアヴァンギャルドのシステムは素晴らしいのひと言。もう少し音量を上げれば、まさにそこのピアノトリオがいるのではないかと思わせるリアリティーだ。音量を上げてもうるさくならないシステムの見本と言える。大型システムが控えめな音量で悠然となっている様は本当に素晴らしい。地方都市なら新築戸建が買えるほどの価格になるだろうが、あの音なら納得。今どきの繁盛企業の社長でオーディオ好きなら買いたくなるだろうと、容易に想像できた。


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初めて耳にした超ハイエンドの素晴らしい音に浸りながらの30分。午後4時過ぎに店を出て徒歩でJR浜松駅に戻り、帰りの新幹線に飛び乗った。東京駅には17時半過ぎに到着。そのまま上越新幹線へ乗り換えて帰途に。仕事の納期を気にしつつも、久々に呑気で楽しい一日だった。


トゥルネラパージュのアヴァンギャルドは上位モデル。不動産価格までいかない車一台分ほどの下位モデルもあるが…



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No title

小生が行ってた頃にはこの音楽喫茶?は無かったでしょうね、当地広島氏にも戦前。からの音楽喫茶があったのですが、最近需要が減ったせいか閉店。大学にも行かず、一人座りの椅子でスコア譜を見ながら入り浸ってました。モーツアルトの40番レクイエム等、当時としては最高のスピーカーと膨大なレコードは他に無かった時代です。
音が氾濫してて、安易に聞けてしまうこの環境は如何なのでしょうか?
音楽喫茶の写真がつい懐かしくて書いてしまいました。

Re: No title

杉浦さん> そうですね、この店は21世紀2005年生まれです。ジャズ喫茶、クラシック喫茶…今や絶滅危惧種でしょう。自宅で自由に音楽が聴けなかった時代の産物でしょうから。各地に点在し現在も生き残っている店は、いずれも古色蒼然としたビンテージ感があふれ、別次元の味わいを醸していますね。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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