エドアルド・カテマリオ(G)



今夜は久しぶりにギター。取り出したのは、この盤。


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イタリアのギタリスト:エドアルド・カテマリオ(1965-)がドメニコ・スカルラッティ他イタリアンバロックのチェンバロ曲等からの編曲物を弾いた盤。十数年前に買い求めたARTSレーベルの一枚。お馴染みのスカルラッティのソナタが9曲、それとペルゴレージ、ディランテのソナタから3曲が収められている。1994年録音。エドアルド・カテマリオは90年代初頭にいつくかの国際コンクールで優勝。来日経験もある。現在はYouTubeチャンネルも開設している

カテマリオの弾きぶりは実に明快で歯切れがいい。特に音を引きずらずややスタカート気味にコントロールするところが元のチャンバロを思わせる効果を上げていている。一方でスカルラッティが時折みせる抒情的な曲想ではテンポを落として表情豊かに弾き進めて、懐の深いところもみせている。

スカルラッティの作品は、内声部がぎっしりでポリフォニックなバッハなどと違い、イタリア人らしい明解な旋律と人生の過半を過ごしたスペイン風の曲想も交え、また大胆な転調やリズムの妙もあって、ギターの特性にもよく合う。多くのギター弾きはバロックというとバッハ志向が強いが、スカルラッティなどはもっと弾かれてよいように感じる。 なおこの盤でカテマリオはエンリケ・ガルシア1918年作No.202のギターを使っていて、いかにもオールドスパニッシュギターらしいどっしりとした低音と反応のいい高音が録音からも伝わってくる。


この盤から9曲をピックアップした音源。曲目は概要欄参照。


ペルゴレージのソナタ・ヘ長調。原曲はオルガン曲。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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