カレル・アンチェル&チェコフィル ブラームスの第2&ドッペル



このところ秋晴れの好天が続いていたが、きょうは昼過ぎからやや下り坂。それでも気温高く穏やかな週末日曜日だった。昼をはさんで野暮用外出。三時前に戻って一服。アンプの灯を入れ、この盤を取り出した。


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この盤も十数年前に出た「スプラファン・ヴィンテージ・コレクション」と題したシリーズ中のもの。オリジナル志向には反するが、CDの長時間収録のメリットを生かして、交響曲第2番ニ長調に加えて、「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調」(通称ドッペル)がカップリングされている。2番は1967年、ドッペルは1963年の録音だ。

ドッペルコンチェルトについては過去に何度か記事に書いた。ブラームスの楽曲の中でももっとも好きな曲の一つだ。いうまでもなくこの曲は、名手二人とブラームスの重厚かつ濃厚なロマンティシズムを表現できる指揮者&オケのコンビが必要だ。このアンチェル&チェコフィル盤でソロを取っているのは、ヴァイオリンがヨゼフ・スーク、チェロがアンドレ・ナヴァラ。チェコとフランスという珍しい組み合わせ。

出だしのオケのトッティから実に素晴らしい響きが展開する。これまで紹介したアンチェルの盤では、現代的な颯爽としたスタイルとキレ味のいい曲作りが印象的だったが、このブラームスは一転、濃厚なロマンティシズムを十全に表出している。フレーズはやや後ろ髪を引かれるかのようにネバり、音価もテヌート気味にたっぷりとキープしている。アクセントでのアインザッツも深く重い。正にこのドッペルに必要な要素をすべて盛り込んだような音楽作りだ。スークとナヴァラのソロはやや近めの音像でクリアに録られていて、冒頭オケのトッティのあと、ナヴァラのソロなどは少しボリュームを上げて聴くと目の前で弾く弓さばきが見えそうだ。

併録されているブラームスの第2番もやや遅めのテンポで進みながら、ブラームスらしい長いフレーズでの緊張と弛緩を繰り返しながら次第次第に熱を帯びていく。ドッペル同様この曲の録音も素晴らしく、終始チェコフィルの音が美しく録られている。とりわけ弦楽群はコントラバスの4弦の基音もしっかりと聴こえ申し分ない。

今回この盤を久々に取り出し、音楽の骨格と同時に細部まで聴こうとヘッドフォンで聞き耳を立ててみて、多くの新たな発見があった。現代とロマンティックの双方を演じ分けるアンチェルの多面性、そしてこれほど素晴らし演奏だったとは…。これまでしっかりと聴いていなかった己を恥じるばかりだ。


この盤の二重協奏曲全3楽章。



ブラームスの第2番全4楽章



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