Falcon_Acoustics_Q7



つい先日、英国Falcon_Acousticsへスピーカーを発注した。


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十年程前、それまで使っていた2S-305から小型スピーカーへの乗り換えを試行。しかしその後紆余曲折を経て再び中型そして2S-305再導入という、オーディオあるあるのスットコドッコイを演じてしまった。道楽人間なんて勝手なもので、大きいのを手に入れば小さいのが欲しくなる。その逆もまた真なりで、結局当てのない道楽ワンダリング。実は少し前から小型スピーカーモードに突入していた。大は小を…兼ねないのだ。

小型(ブックシェルフ)スピーカーの選択は実に悩ましい。あまりに数が多いし、試聴すれば決まるかというと、そもそもスピーカーの店頭試聴は参考にすらならないことがほとんど。自宅環境との差が大きすぎるからだ。ネット情報、雑誌情報、ためつすがめつ…。堂々巡りもどこかで終止符を打たねばと決心。選んだのはロジャース社オリジナルに端を発するLS3/5aだ。
このあまりに有名なLS3/5aについてここで語る気も資格もない(ネットに山ほど情報有り)。現在、新品入手できるLS3/5a系のスピーカーは何種類かある。オリジナルに忠実に作りBBC認定を受けているもの(Stirling_Broadcast、Falcon_Acoustics、Graham_Audio等)、形態や思想を受け継ぎながらもモディファイしたもの(Spendor、Harbeth等)まで。もちろん中古市場でもタマが多いし、本家ロジャーズブランドのアニヴァーサリーモデルの在庫がまだあるようだ。

悩んだあげく選んだのは英国Falcon_Acoustics社のもの。Falcon_Acoustics社は欧州におけるスピーカーユニット、部品の供給メーカーとしてメジャーな存在。何よりオリジナルLS3/5aのユニットを供給していた当時のKEFでユニット開発に携わったマルコム・ジョーンズが起こした会社だ。同社のLS3/5aも評価が高い。但し今回ぼくが選んだのはLS3/5aそのものではなくLS3/5aをベースにしたQ7というモデル。 LS3/5aのキャビネットを奥行き方向のみ少し拡張し、さらに自宅でユーザーが組立てるようキット化したもの。Q7はQ=0.7から取られた。それが何を意味するかは、スピーカー工作を少しかじった輩ならピンとくるだろう。小型にも関わらず想像以上の低音感が得られるLS3/5aだが、さらにそのエンクロージャ容量を増やして低域を拡張している。解説によれば低域拡張による悪影響が出ないよう十分考慮されている様子。もちろんユニットやネットワークはLS3/5a同様のものが使われている。組み立てはネジ止めとワイヤ端子挿入で小一時間もあれば完成だという。Falcon_Acoustics社のLS3/5aは国内ではヨシノトレーディングが扱っているが、Q7は取り扱いがない。英国Falcon_Acoustics社へ問い合わせると日本への発送は可能ということで、送料込みの見積もりを送ってくれた。

ロジャーズ社オリジナルのLS3/5aにこだわってヴィンテージ物を探すもよし、現代のレプリカを探すもよし、ややモディファイしたモデルを選ぶもよし、お手頃価格の中国メーカー製キットでもよし。こうした選択肢が現在も途切れることなく存在することに驚く。さすがは歴史的名器だ。すでにPayPalで支払いも済ませた。到着だ楽しみだ。


すでに同好の士による動画もある


同 組立篇


LS3/5a小史



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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