アルゲリッチ&ミッシャ・マイスキー@2003ライヴ
きょうも俄かアルゲリッチ愛が止まらない! 今夜取り出したのはこの盤だ。

ミッシャ・マイスキー(1948-)とマルタ・アルゲリッチ(1941-)による2003年ブリュッセルでのコンサートライブ。収録曲は以下の通り。
1.バレエ「プルチネルラ」~イタリア組曲~チェロとピアノのための (ストラヴィンスキー)
2.チェロ・ソナタ ハ長調op.11(プロコフィエフ)
3.チェロ・ソナタ ニ短調op.40 (ショスタコーヴィチ)
4.バレエ「石の花」op.118~ワルツ~チェロとピアノのための編曲(プロコフィエフ)
アルゲリッチとマイスキーは実年齢の差以上にひと世代違う感じだが、随分前から共に世界のトップであることには違いはない。二人が初めて会ったのは70年代初頭。その後70年代後半からは度々共演するようになったとライナーノーツに記されている。随分前から、あるいはマイスキーが国際的に知られる存在になる前からデュオを組んでいたことになる。アルゲリッチはいつの頃からか、ソロ活動よりもピアノを始め他の楽器とのデュオを活動の中心におくようになった。ネルソン・フレイレ、クレーメル、そしてマイスキー等々。このうちマイスキーとのデュオがコンサート、録音とも最も活発だったろうか。
マイスキーとアルゲリッチという当代トップの二人の演奏という前に、このアルバム、ロシア物でまとめた選曲がまずいい。ストラヴィンスキーの<プルチネルラ>で華やかに始まり、プロコフィエフのチェロソナタで豊かな歌が歌われ、そしてショスタコーヴィッチで深い抒情と悲劇性につつまれる。本格的にして、エンターテイメントとしても文句なしだ。
ストラヴィンスキーを聴くと、このデュオの性格が明快に分かる。擬バロックの整った佳曲らしく楚々と始まるが、まもなくデュオとしての感情表出がそこここに出てくる。1小節の僅かな間、ひと呼吸のワンフレーズの間にディナーミク、アゴーギグの変化が仕組まれ、この曲を素材としてデュオとしての表現があふれ出る。もちろん、どちらが主役とはいわず、まさに双頭のデュオ。単なる伴奏にとどまらないアルゲリッチの表現意欲満々の弾きぶりで、曲もいきいきと迫ってくる。
この盤の音源でプロコフィエフのチェロソナタ。
このコンビによる2020年の無観客ライヴ。最初に二人のソロでバッハ作品(無伴奏チェロ組曲、パルティータ)、続いてベートーヴェンのソナタ第2番、ブロッホ「コルニドライ」、ショパンのソナタ(第3楽章)と続く。贅沢なライヴ。
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