門前仲町・木場界隈
仕事を辞めて三ヶ月が経った。


勤め人生活四十五年。職歴・業績、語る程のものなし。終わってみれば呆気ないものだ。電機メーカーに長らく勤務したのち、セカンドキャリアとして都内で新たな仕事に就いた。当地群馬から100キロの新幹線通勤。勤務先までドアtoドアでちょうど2時間。7時に家を出て19時に帰宅の日々。八王子や横浜の少しはずれから通勤する同僚からは「オレとあまり変わらないなあ。群馬はそんなに近いのか」と言われた。JR東日本の売上げには随分と貢献。もう少しやらないかとも言われたが、いくつかの事情が重なりこの三月末で退職した。
最後の職場は地下鉄東西線の門前仲町(門仲)と木場のちょうど中間にあり、その日の気分で下車駅を変えて下町散歩を楽しんだ。門仲・木場界隈は東京駅・丸の内といった都心からわずか数キロメートルだが、雰囲気はまったく違う。富岡八幡宮や深川不動尊を中心に繁華な門仲、「木場」としての機能はすでになくなり名前だけが残る木場、ともに庶民的な風情色濃いエリアだ。
勤務先周辺はかつて古くからの工場群があったが、十数年前にオフィス商業エリアとして再開発された。門仲付近を流れる大横川沿いの見事な桜。春には桜吹雪の舞う中を通勤。

勤務先から南方を望む。遠くに見えるのは新たなウォーターフロント豊洲のタワマン群

通勤路にあった「東富橋」。リベット打ちトラス橋。昭和5年に関東大震災からの復興で架橋された。

勤務先近くにあったビオガーデン。春にはカワセミも営巣。季節の折り目によく散歩した。



木場駅から数分の洲崎神社。キャラクタの「玉の輿たまちゃん」。かつては東京湾を望む景勝の地で遊廓もあった洲崎地区。昭和30年代初頭まで洲崎パラダイス(いわゆる赤線)として栄えた。今はもうその面影はほとんどないようだ。


地名の由来となった木材集積場は昭和40年代半ばに新木場に移転されたのち、公園として整備された。一部に親水エリアがあって、かつての面影も残している。陽気のいい時期には昼飯がてら足を延ばした。


四月からサンデー毎日の日々となって三ヶ月。行政・年金等の身辺手続きもひと通り終えた。思えば自堕落な社会人で、就職したときから、これから始まる仕事人人生よりも、退職後の道楽生活を夢想していた。ようやくそれが実現し、さて道楽人生万歳!…と意気込んではみたが、そうそう人生甘くはない。あれこれ新たな悩みも出てきて安穏としていられないことに気付いた。そうこうしているうちにお迎えが来るのだろうなあと、妙にリアルになる今日この頃であります。
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