ラファエル・オロスコ(p)のショパン
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さて、猛暑続きながら未だ梅雨明けとはならない関東地方。きょうもエアコン頼りに怠惰なリスニング。音盤棚を見回していたら、こんな盤を見つけて取り出した。

スペインのピアニスト:ラファエル・オロスコ(1946-1996)の弾くショパンのスケルツォ集。収録曲はスケルツォ全4曲とノクターン ホ長調OP.62-2、子守歌 変ニ長調OP.57。1975年5月ロッテルダムでのセッション録音。手持ちの盤は1979年の国内初出盤LPで、以前ネットで箱買いした数百枚の中に混じっていた。
スペインのピアニストいうとぼくら世代で真っ先に思いつくのはアリシア・デ・ラローチャの一択ではないだろうか。ラファエル・オロスコは60年代にスペイン国内のいくつかコンクールで優勝したのち、1966年第2回リーズ国際ピアノコンクールで優勝したことで、国際的なキャリアが始まったようだ。ぼくはこの盤で初めて知った。
ミントコンディションの盤にSPU-Gの針を降ろす。スケルツォ第1番ロ短調の激しいモチーフが劇的に飛び出してきた。淀みなく繰り出される技巧的なスケールが緊張感をもって続く。しかし力任せではなく、細部もあいまいなところがない。ポーランドのクリスマスキャロルが使われた中間部ではガラッと雰囲気を変える。そのギアチェンジの塩梅が素晴らしい。国際的に活躍し始めた当時、ウィーンでは「豊かな響きのレガート、歌い上げるようなタッチ、まろやかな和音」と評され、ロマンティック・ピアニストと自認もしていたそうだ。
70年代以降、カラヤン、ジュリーニ、マゼール他多くのマエストロとの共演を重ねたオロスコだったが1996年50歳の秋にエイズで亡くなった。存命であれば今頃、堂々とした風格あるロマンティック・ピアニストになっていただろう。
この盤の音源。スケルツォ全4曲が続く。
お国物のアルベニス「イベリア」から「エル・アルバイシン」を弾くオロスコ。
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