J・M・クラウス 交響曲集



先週末は台風が通り抜け、その後は再び暑さ復活。ピークは過ぎたものの相変わらず30度超え、かつ高湿度の日が続く。いくつかの野暮用こなしてきょうも終了。夜半前の音盤タイム。久しぶりにこの盤を取り出した。


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スウェーデンのモーツァルトことヨゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)の交響曲集。1996年録音のナクソス盤。この盤を手に入れたのは二十年近く前だったと記憶している。当時ナクソスは秘曲・珍曲の宝庫、しかも千円で手に入ることから、世間でも随分話題になり、ぼくもかなりの数を買い求めた。このクラウスの交響曲集もその中の一枚。この盤が引き金の一つとなって、その後クラウスの多くの作品が録音された。18世紀当時、栄華を誇ったスウェーデンのグスタフ3世は欧州各地から有能な音楽家を自国に呼び寄せ、その中にドイツ・バイエルン州生まれのクラウスもいた。この盤には3つの交響曲と序曲が1曲収録されている。

最初に登場するオリンピア序曲。冒頭、ベートーヴェンのエグモント序曲を思わせる悲壮感を帯びた弦楽のトゥッティで始まり、意味深長な序奏が続く。主部のアレグロに入ると印象的な短調の主題、そして慰安に満ちた副主題が提示される。木管群のあしらいも絶妙で曲を推進する弦楽群を引き立てている。この序曲1曲を聴いても、スウェーデンのモーツァルトと称されるクラウスの実力はよく分かる。

作品番号でVB139・142・144が付された3つの交響曲はいずれも3楽章形式。ハイドン風の闊達な曲想ながら、音楽は深く、主題の料理の仕方も多彩で、まったく飽きさせない。古典的な構成と曲想ながら、時折繰り出される経過句や主題に展開は中々テクニカルかつ濃密な感情表現もあって、のちの時代の到来を感じさせるところなどはモーツァルトとも共通する。特に作品番号VB142のハ短調のシンフォニーは素晴らしい。第1楽章の緊張感に富んだ序奏と続くアレグロは、主題とその展開、いずれも迷いや曖昧さがなく決然と進み、古典派短調好きには堪らない曲想が続く。

この盤で演奏しているのスウェーデン室内管弦楽団はスウェーデン南部の都市オレブロ(エーレブロー)を本拠にしている団体。2000年代初頭に仕事で北欧を何度か訪れた際、ストックホルムからコペンハーゲンまでの鉄道を何度か利用したが、途中の停車駅にオレブロがあったことを懐かしく思い出す。


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この盤の音源。オリンピア序曲 VB29


交響曲ハ短調VB142 全3楽章。 ハイドン交響曲全集も進行中のジョヴァンニ・アントニーニが指揮するバーゼル室内管弦楽団による演奏。



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