マヌエル・バルエコ「スパニッシュ・リサイタル」



久しぶりにギター。取り出したのはこの盤だ。


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80年代以降のクラシックギター界に大きな存在感を示したマヌエル・バルエコ(1952-)。70年代半ばから米国で評判が広まり、1978年から80年にかけて録音された「マヌエル・バルエコの芸術」と称する三枚のアルバムが世に出た。彼の実質的なデビューアルバム。手元には当時手に入れた第2作「スパニッシュ・リサイタル」と第3作「イタリアン・クラシック」の二枚がある。きょうはそのうち「スパニッシュ・リサイタル」とターンテーブルにのせた。1978年録音。収録曲は以下の通り。ギター弾きにはお馴染みのスペイン物が並ぶ。

side1
アルベニス ( バルエコ編曲)スペイン組曲第1集 作品47から
1番グラナダ /2番カタルーニャ/3番セビーリャ/4番カディス/8番キューバ
side2
グラナドス(バルエコ編曲)スペイン舞曲集から
1番メヌエット/5番アンダルーサ)/3番サラバンダ/4番ビリャネスカ/7番アラベスカ

70年代後半のクラシックギター界を思い起こしてみると、老齢ながら現役だったアンドレス・セゴビア(1893-1987)を筆頭に、ナルシソ・イエペス(1927-1997)、ジュリアン・ブリーム(1933-2020)、ジョン・ウィリアムス(1932-)らが人気のトップグループだった。バルエコは彼らの次の世代として70年代半ばから頭角を現した。高い技巧とギターのハンディキャップを感じさせない均一な発音は当時の雑誌で黒船来航のごとく伝えられた。

また、かつてのスペイン系ギタリストに時折りみられた独自の歌いっぷりや古典的解釈からの逸脱といった側面(恣意的なテンポの揺れやアーティキュレーション)はほとんどない。スペイン物を弾いたこの盤では自身の編曲による楽譜を使い、20世紀初頭のタレガやプジョール時代からの編曲物レパートリーを正統的なクラシカルな音楽として表現している。スペイン組曲の「グラナダ」はハイポジションの扱いによっては音程や音色が乱れやすく、アマチュアレベルでは中々難しい曲だが、当然のことのながらバルエコの演奏は実によくコントロールされていて不安なく聴ける.し、こういう演奏ならば原曲を知るピアニストにも安心して聴いてもらえるだろうと感じる。スペイン情緒を十分感じさせながら、安易な「ギター節」にはなっていないよい演奏だ。


スペイン組曲から8曲。1991年来日時のライヴ。



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