M・ジュリアーニ 「ロッシニアーナ」第6番作品124



昨年末に右手中指にちょっとした傷を負ってしまい、まともにギターが弾けない状態が続いていた。ほんの切り傷だが、こうした傷の治りも以前と比べ時間がかかる気がする。これも加齢の影響かな…。その傷もようやく治り、きょうは少し時間をかけてギターの練習。いつものウォーミングアップを終えたあと、さらったのは引き続き「6」しばりでこの曲。


202401_Rossiniana.jpg


古典ギター全盛期イタリアの作曲家・ギタリスト:マウロ・ジュリアーニ(1781-1829)のロッシニアーナ第6番作品124。10年ほど前に現代ギター社から出た楽譜を広げた。
ジュリアーニはクラシックギター弾きにはお馴染みかつ習得必須曲を多々残しているイタリア生まれの作曲家。元々はヴァイオリンやチェロを学び、その後ギターも習得。19世紀初頭のウィーンで作曲・演奏両面で大そう人気を博し、その華麗な技巧を駆使して古典様式の曲を多く残した。ベートーヴェン、フンメル、ロッシーニらとも交流があったようだ。6曲残されている「ロッシニアーナ」は、その名の通り、当時人気絶頂だったロッシーニのオペラから題材を取ったポプリ。元のアリアの魅力というよりは、それを使った技巧的なパラフレーズが聴きどころの曲。


202401_Rossiniana6.jpg


第6番は6曲の中でももっとも規模の小さな曲だが、導入部、変奏部をもつ構成や終曲の技巧的な展開はギターらしい効果を上げていて不足はない。冒頭のセクションは同じジュリアーニの「英雄ソナタ」に瓜二つと言ってよい。それもそのはず自らタイトルに「Giuliani」と付している。以降のセクションにはそれぞれロッシーニの「セミラーミデ」「湖上の美人」「コリントの包囲」からモチーフが選ばれ、最後はロッシーニ・クレッシェンドを模したフレーズで華麗に曲を終える。

以前記したことの繰り返しになるが…
ジュリアーニのロッシニアーナを弾きこなせるのは相当な上級者ということになり、ぼくのような自称中級レベルではまともに弾き通すのは困難だ。それでもこのロッシニアーナをたどたどしくでもさらう意義は十分にある。具体的には大きく二つ。まず古典的な常用フレーズに慣れ親しむこと。機能和声をベースにした緊張と解決の和声感もサンプルとして好適だ。もう一つはギターの特性を生かした技巧パターンの修得。低音域から最高音域まで一気に駆け抜けるフレーズなどを弾く際、どこでポジションの移動・跳躍をするか、次のフレーズを指板上どのポジションで弾くか、といった左手のポジショニングと跳躍の練習にジュリアーニの作品はとても役に立つ。中でもロッシニアーナ全6曲はそうしたジュリアーニが駆使した技巧の多くが盛り込まれていて、最上のテキストの一つだと思う。


■ 最後までお読み頂きありがとうございます ■
■↓↓↓ランキングに参加しています↓↓↓■
■↓↓ バナークリックにご協力ください ↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村



名手フレデリック・ジガンテ(1961-)による演奏。ロッシニアーナ第6番。手元にこの音源の盤があるが、端正かつ技巧にもまったく不安のない演奏だ。


モンテネグロ出身のギタリスト:ゴラン・コリヴォカピチ(1979-)というギタリストによる演奏。少し力づくの感有りだが…



ジュリアーニ作品の楽譜を以下で閲覧可能。ロッシニアーナはOp.119~124。
http://maurogiuliani.free.fr/en/integral.php


■ 最後までお読み頂きありがとうございます ■
■↓↓↓ランキングに参加しています↓↓↓■
■↓↓ バナークリックにご協力ください ↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
音楽とクラシックギターに目覚めて幾年月。道楽人生成れの果てのお粗末。

カレンダー
03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)