高橋悠治 バッハ インヴェンションとシンフォニア他


週明けから天気図も西高東低の冬型。当地群馬県南部の今朝は北西の季節風が吹きつけ、体感上は随分と寒く感じた。いつものように7時少し前に自宅を出発。プリウスを駆って36キロ1時間余の通勤ドライブだ。車中ではここ数年ずっとラジオ派だったが、最近またCDを聴いている。11月になってからショスタコーヴィッチの交響曲全集を聴いた。通勤途上の車中、朝から社会主義リアリズムでガンガンあるいは鬱々とやられるのはどうかと思ったが、存外素直に聴いてしまった(^^; ショスタコ・全15曲を聴き終えたので、今週はバッハ・ウィークに。きょうは行き帰りに高橋悠治の弾くアルバムをカーステレオにセットした。


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高橋悠治といえば70年代に気鋭のピアニストとして現代音楽の領域で第一線を進んでいた存在として記憶している。一方でバッハを始め古典期から近代までの作品も録音に残した。数年前に当時の一連の録音が復刻されたの期にバッハを2枚ほど買い求めてみた。実は手にした当時、一聴してその解釈に違和感を覚えてから以降、ずっと聴かずに放置したままだったので、きょうは久々に聴いたことになる。
インヴェンションの第1曲が流れてきてすぐ、やはり曲の運びが引っかかる。彼が繰り出す装飾音、それに伴って元々の旋律が刻んでいる拍節感が微妙にずれるところがどうにも気になってしまう。正確にメトロノームを合わせたわけではないので、実際のテンポやビートがずれているのかどうかは定かでないが、ぼくの鈍い耳には、テンポが不規則に揺れるあるいは引っかかるという感じに聴こえてくるのだ。G・グールドの解釈はユニークだといわれ、確かに通例よりも速いあるいは遅いテンポをとることもしばしばだが、そのテンポの中での拍節感はまったく変化なく、装飾音を繰り出しても正確なビートを刻みながら曲が進んでいく。そこに違和感は感じない。高橋悠治の演奏を第2曲以降よく聴いていくと、どうやら旋律的な曲でその傾向が強く、対位法的な曲ではそうしたことはなく正確なオンビートで各声部を弾き進めている。そのためそうした曲ではさほど違和感はなく楽しむことが出来た。またWikipediaをみたら「バッハを弾くのなら、一つ一つの音はちがった役割を持つので、粒はそろえないほうが良い」と高橋が語ったとあって、ああなるほどと合点した。どうやら彼は、予定調和的なアーティキュレーションを良しとしない立場を取ったのかもしれない。
この盤には他にイタリア協奏曲も収められている。イタリア協奏曲の第1楽章は手持ちの盤の中では最速かなと思わせる速さで始まり、浅めの呼吸でそのまま最後まで突っ走る。主題の切替えでルバートをかけることもなく、見得を切ることない。最初は食い足らない気分で聴き始めたが、少し聴き進めるとさほど違和感なく耳に入ってきた。これはこれでいいかもしれないと思えてきた。少々不思議な演奏というのが偽らざるところだ。この録音から30年以上を経過した最近の演奏も聴いてみたい。

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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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