ステレオ誌2012年1月号付録のデジタルアンプ


年末のある日、オーディオ雑誌でも眺めようと行きつけの本屋を覗くと月刊ステレオ誌1月号が平積みされてた。こんなにたくさん平積みしても売れ残るだろうにと思ったら、積み上がっているのは雑誌そのもののせいではなく、付録が入っている箱のせいだった。この雑誌、記事自体はオーディオ評論家諸氏による提灯記事がほとんどなどで、それと割り切ってときどき買う程度なのだが、今回は付録に小型のデジタルアンプが付いているというので、冷やかし半分で買ってみた。定価2,800円ということだから、雑誌が800円、アンプが2,000円というところか。


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箱を開けると中には、プリント基板むき出しのアンプと電源アダプタ、それに簡単なカバーと取り付け用のスペーサ金具が入っている。更に恐れ多くもこのアンプにはオーディオ老舗ラックスマンのロゴが付いている。雑誌は音楽の友社、付録アンプはラックスマンと、いずれも立派な看板だ。さっそくスピーカをつなぎ音出し。音源にはこの小型アンプに相応しいソニーのディスクマンをセットした。このディスクマンD-100はソニーが最初に出したポータブルCDプレイヤー;D-50の次のモデルで、もう25年近く前のものだ。アルミダイキャストによる堅牢な作り、合理化の手が入る前の充実した回路設計でその後のポータブルプレイヤーに比べて音質がいいし、レギュラーサイズのプレイヤーと比較しても遜色ない。そんな理由で実は数年前にオークションで求めた。

さて肝心の音やいかに…
なんと、あっけないくらい簡単にいい音が出てしまう。出力5Wは8畳程度の部屋で普通に聴くには用足りるボリュームだ。ぼくが使っている三菱電機2S-305は96dBと高効率なこともあって、もうガンガンに鳴る。チャイコフスキー「1812年」のカノン砲もOK、ディープパープル「ハイウェイスター」もOKだ。ピアノやギターのソロもイケる。低音も帯域、制動力とも及第。姿を見なければこの小さなアンプとは誰も気付くまい。あとはむき出しの基板を適当なケースに収めれば立派なアンプになる。少し前のオーディオ雑誌の記事で、1万円に満たないデジタルアンプが7桁プライスタグのハイエンドアンプにブライドテストで勝って物議をかもしたことがあった。その実力の片鱗をこの付録のアンプからも十二分にわかる。

「ステレオ 付録 アンプ」で検索すると、すでに世の好事家たちのレポートがわんさと出てくる。
YouTubeにあったものから一つ貼っておく。



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No title

こんばんは、

完成品でも5千円台の小型デジタルアンプがいくらでもありますね、
http://mkraus1.typepad.jp/files/amp-1.jpg
これも十分なパワーですね、4台目かな?
PC脇、TV脇、寝室の枕元で小型SPを問題なく鳴らし、場所取らずで重宝です。
一応メイン・オーディオも据えてあるんですが、小型で聴く時間のほうが長いです。

Re: No title

Toppingの中華アンプはしっかりした作りのようですね。アナログ盤がなければ中華アンプとポータブルCDプレイヤーでメインシステムもいいかなと思ったりします。私も最近は2S-305を全開で鳴らすことは少なくなりました。

No title

>2S-305を全開で鳴らすことは

三菱のモニターSPですね、こういう真っ当なSPでじっくり聴きたいものです。
2S-305の写真をいくつか見ましたが、ウーファーのエッジはどれもウレタンなんでしょうか?

Re: No title

michealさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

三菱2S-305は本当にいいスピーカです。30年以上前の学生時代にあるところで聴き、打ちのめされました。そのときの記憶がずっと残っていて、10年ほど前に中古で入手。同機誕生から50年余となりますが、まったく不足を感じません。これほど音楽を生々しく再生してくれるスピーカーは中々ないと思います。

> 2S-305の写真をいくつか見ましたが、ウーファーのエッジはどれもウレタンなんでしょうか?

ウレタンはコーン周辺表面部のダンピングに少しだけ使われていますが、エッジそのものは布製です。従って経年による加水分解等の心配はありません。中古で手に入れた私の個体も30年前のものですが、音はほぼ初期特性を保持しているものと思います。置き場所さえ許せば、今でもスピーカー選定の最有力候補だと思います。ペアで20万円前後でたまに出物があります。

No title

>エッジそのものは布製です
これならば安心、長持ちですね!

私も音に癖のないモニター的SPを求めていましたが予算の都合もあり;自作機の20㎝、2ウェイとなりました。
http://mkraus1.typepad.jp/files/wf.jpg
TW、WFとも気にいっていたのに、エッジが完全にウレタンだったので、革製に替えてもらいました、あまり予算節約できませんでした;

Re: No title

スピーカーの選定は楽しくも悩ましいですよね。
音楽を聴くための手段ですから、演奏における楽器選びと同類の問題だと思います。
私も音そのものはこの2S-305でまったく不満がありませんが、もしこれに代わるものということであれば、反応のいい10~20cmフルレンジの小型システムにしようかと考えています。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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