神尾真由子 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲


三連休が終わり今年の仕事も本格開始。きょうの午後は定例会議三本立て。たっぷり4時間コースの会議が終了し、夕刻からは同じメンバーで焼肉新年会となった。きょうこそは控え目に…と思いながらいつも通りたらふく食べてしまい、自堕落&後悔の新年スタートだ。帰宅後風呂につかって一服。さてナイトキャップ代わりに何か聴こうかと考え、こんな盤を取り出した。2007年チャイコフスキーコンクールの覇者;神尾真由子の弾くチャイコフスキー;ヴァイオリン協奏曲のCDだ。


R0011374.jpg  R0011378.jpg


この盤、実は知り合いのH氏から年末にいただいた。昔チェロを弾いていたことがあるというそのH氏にだいぶ以前、あいさつ代わりにフルニエの弾くブラームスのチェロソナタのアルバムを差し上げたことがあった。数年前から年に一度か二度ほんの少しの時間会うだけの関係だが、同好の志という気安さもあってか、随分長くお付き合いをしているような錯覚におちいる。そのH氏がぜひ聴いてみてくれと持参してくれたのがこの盤だ。
話題にのぼる若い演奏家を追いかける気力も情報量もないので、神尾真由子の名前はもちろん知っていたが音を聴くのはこの盤が初めてだ。2010年6月の録音で、昨年9月になくなったクルト・ザンデルリンクの長男;トーマス・ザンデルリンクが指揮するイギリスの名門;ハレ管弦楽団が伴奏を付けている。

第1楽章からじっくりと聴き進める。序奏部のオケは随分と静かに入り、幾分控えめに曲が進む。神尾真由子のソロは録音の録り方もあるのか、極めて透明度が高く緊張感のある音だ。主部に入ってもテンポはやや遅めの設定。オケの鳴りも抑え気味で、その上を彼女のソロがやや細身に感じる音色で、しかしメロディーの歌い方はじっくりたっぷりと弾き進める。オーケストラはやや控え目ながら横方向、奥行きとも広がりのある録音で美しく録られ、その中に神尾真由子のソロが透明度の高い音で浮かびあがる。ちょっと独特の雰囲気のある録音だが、20分かかる第1楽章を半分ほど聴いた頃、この盤の響きに馴染んできた。マンチェスターにあるBBCのスタジオで録音されたとライナーノーツにあるが、このスタジオライブを聴いているイメージだ。
彼女は6歳のときにこの曲に出会い、特に第2楽章に心ひかれたという。その第2楽章は第1楽章以上にカンタービレが効いている。かなり積極的に強弱を付け、ヴィブラートなどもかなりたっぷりかける場面もあるのだが、音色の透明度が高いので決して厚化粧には聴こえず、好感が持てる歌いっぷりだ。第3楽章はこれまでの抑え気味の表現を打ち破るように快速に弾き進めるが、勢いに任せてラフになるところはない。もちろん技巧的にはまったく破綻はなく、透明感あふれる音色もそのままだ。トーマス・ザンデルリンクのオーケストラコントロールはここでも決して大声を立てないので、オケの響きに埋もれがちのソロ・ヴァイオリンの細かなパッセージもよく聴こえてくる、見通しのよい演奏だ。

こうして聴き進めてみるとこの演奏は、神尾真由子という若く勢いのある演奏家がその若さと勢いをぶつけたという演奏ではなく、むしろチャイコフスキーコンクールから3年を経て、この曲を冷静に見つめ、この曲のもつ華麗で豪奢な雰囲気を一旦横において、じっくりと歌い込んだという印象強い。指揮者のトーマス・ザンデルリンクもそうした姿勢を後押しするかのように、熱っぽさよりは広がりと余裕のある伴奏を付けているように感じる。


YouTubeにはすでにかなりの演奏動画がアップされているが、ここでは2007年チャイコフスキーコンクールでのライヴから終楽章を貼っておく。取り上げたCDの演奏よりも数段熱っぽい弾きぶりだ。




↓↓にほんブログ村ランキングに参加中↓↓
↓↓↓↓バナークリックお願いします↓↓↓
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)