ガスパール・カサド ハイドン;チェロ協奏曲ほか


きのうの記事に書いた通り、本日金曜仕事は休み。午前中陽が高くなるまで惰眠をむさぼった。昼をはさんでひとしきりギターをかき鳴らし、午後は髪を切りにいってきた。のんびり過ごして一日終了。冬型の天気も緩んで寒さもほどほど。暖房用のストーブ一つで部屋は十分に暖かい。夜更けてきたところでアンプの灯を入れ、レコードでひと息つくことにし、音盤の棚をサーチしていたらこんな盤を見つけた。


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スペインのチェリスト;ガスパール・カサドによるハイドン、ボッケリーニ、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲を収めた盤。ぼくら世代に懐かしい70年代初頭に出ていた日本コロンビア廉価盤シリーズの中の1枚だ。これも大阪・梅田の中古レコード店の国内盤コーナーで数百円で拾ってきたものだ。ほとんど新品といえるほどジャケットもピカピカ、盤面もまったくきれいで40年前のものとは思えないノイズレスの音が楽しめる。
カサドというと時代的にはカザルスの影に隠れたり、他の多くのチェリストの中にあって演奏者として格別の人気を誇ったとはいえない。むしろ作曲や編曲などで名前が知られているかもしれなし、何より日本人ピアニストの原智恵子を伴侶としたことの方が耳目を引く。
さて米VOX原盤のこのレコード。A面のハイドンからして何とも優雅で大らかな演奏だ。ゆったりとしたテンポ、大きく歌うチェロ、バックを務めるヨネル・ペルレア指揮バンベルク交響楽団もカサドの指揮に合わせるように急がず、騒がず、穏やかに曲を進める。ハイドンの曲としてはもう少し溌剌とした生気があってもいいように思うが、これはまさにカサドの風格を聴く盤だろう。ヴィヴァルディのホ短調の協奏曲は荘重な第1楽章で出しからカサドのそうした持ち味がピタリと合って素晴らしい出来だ。ボッケリーニもハイドン同様、一音一音を慈しむような弾きぶりだ。ハイドンとほぼ同時代を生きたボッケリーニだが、この演奏で聴いているとハイドンよりもややあとの時代の音楽に聴こえてくる。演奏スタイルで曲の持ち味が変化する好例かもしれない。現代的な視点でみれば、カサドのチェロは技量にいささか問題有り、演奏スタイルも一時代前のものということになるのだろうが、そうした成績表の○×だけで音楽の良し悪しが決まるわけではないところに音楽の意味深さがある。この盤は演奏家の風格とか味わいといったものの存在を改めて教えてくれる。

晩年を共にした原智恵子との演奏音源があったので貼っておく。まずグラナドス;ゴエスカス間奏曲。




こちらはカサド作曲のチェロとピアノのための小品として有名な「愛の言葉;Requiebros」





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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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