クリュイタンス&ベルリンフィル ベートーヴェン 交響曲全集


前回の記事でFC2ブログランキングのことを書き、バナークリックをよろしくと書いたところ、一昨日100点、昨日70点が加算されました。この与太記事ブログにお付き合い、またバナークリックまでご協力いただき、ありがとうございます。今後も本ブログへアクセスの折には、コメント・バナークリック・拍手のほど宜しくお願いいたします。

さて、今週の通勤車中リスニングはまたもベートーヴェンの交響曲。これまでこのブログではベートーヴェンの交響曲全集を3つ(スウィトナー&シュターツカペレベルリン、クレツキ&チェコフィル、コンヴィチュニー&ゲバントハウス)取り上げた。実は予備軍はこの他に10組以上ある。折にふれて取り上げていきたい。で、今回はアンドレ・クリュイタンス指揮ベルリンフィルハーモニーよる全集録音。


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手持ちのCDボックスセットは10年ほど前に出た際に購入。当時もウソ!というくらいの激安プライスだったが、今もパッケージを変えて入手可能。相変わらずの「持っテケ泥棒!」的な値段だ。ぼくら世代には70年代セラフィムシリーズの廉価盤で出ていた緑色ジャケットのLP盤でもお馴染みだ。録音は1957~1960年。すでにベルリンフィルのシェフはカラヤンの時代になっていたが、そのボスを差し置いて、ベルリンフィルにとっては初めてのステレオ録音でのベートーヴェン全集となった。
クリュイタンスと聴くとベルギー/フランス系指揮者というプロフィルからして、ベートーヴェンは?と思う向きもいるだろうが、実はワグナーとはじめドイツ音楽にも精通し、彼の指揮するベートーヴェン・チクルスはチケットがすぐに売り切れたと、何かの本で読んだことがある。実際このベルリンフィルとのベートーヴェンも素晴らしい出来栄えだ。

まずベルリンフィルの音がいい。きのうまでに第2番、4番、9番、序曲をいくつか聴いたのだが、いずれも重厚かつしなやかな音色で、その後のカラヤン時代やその前にフルトヴェングラー時代いずれとも違う音色感だ。弦の響きはしっかりした低弦群に支えられたピラミッド型のエネルギーバランスだが、けっして重くはなく、ヴァイオリン系はピッチがよく合い整っていて、絹糸をつむぐようにしなやかに響く。木管や金管はやや渋めの音色で弦とよく調和して申し分のないバランスだ。それらととらえた録音も、独グラモフォンのそれとは違い、ステレオ感を左右いっぱいに広げ、中高音に少しだけピークを持たせている。そのあたりがヴァイオリン系のシルキーでしやなかな音色につながっているのだろう。

クリュイタンスの解釈は細かなアンサンブルにはほとんど頓着せず、曲の流れと大きなフレージングを重視している。縦のアインザッツは深く、バンッ!でもズワンッ!でもなく、ズワ~ンッと響く。こうしたアンサンブルの特徴はエグモント序曲の冒頭などを聴くとよく分かる。第2番の第2楽章や、第9番の第3楽章などの緩徐楽章は取り分け素晴らしい歌にあふれている。ワルターもかくやと思わせるほどよく歌う。テンポも総じてゆっくりめで、第9番にいたっては73分を要している。フルトヴェングラーのバイロイト盤並だ。ベートーヴェンの交響曲全集はあまたあるが、往時のベルリンフィルの素晴らしい音色と、クリュイタンスの重厚かつしなやかな歌いっぷりを楽しめるこの盤は、録音から半世紀経った今でもバリバリの現役イチオシだ。


クリュイタンス&ベルリンフィルのエグモント序曲。冒頭のユニゾンの重厚さ、3分ちょうどから3分10秒あたりの低弦群の迫り来る迫力(5分35秒からも同パターン)、4分20秒あたりからの木管群受け渡し。フルートは当時の首席オーレル・ニコレか…聴きどころ満載の名演だ!




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クリュイタンス

古いタンスも好きですが
クリュイタンスは好きな指揮者の一人です
主にフランスものばかり聴いていましたが
このエグモントは凄い…素晴らしいv-344

Re: クリュイタンス

Mazaさん、こんばんは。
久々にコメントありがとうございます。

> 古いタンスも好きですが

タンスとギターは古い方がいいですね。

> クリュイタンスは好きな指揮者の一人です
> 主にフランスものばかり聴いていましたが
> このエグモントは凄い…素晴らしいv-344

ベートーヴェンの曲の中ではモチーフや構造が分かりやすく、技術的にもハードルが低いのでアマオケがしばしば取り上げるエグモントですが、こうした演奏を聴くと、ウ~ッと唸ってしまいますね。ノートPCの貧弱なスピーカーで聴いていても、その素晴らしさがわかります。

No title

こんばんは

ほぼ同時期に録音された、K.ベームの第7(グラモフォン)とクリュイタンスの第7(EMI)をよく聴き比べるんですが、演奏内容、録音に違いはあっても、一聴してこの頃のBPOらしい良さも伝わってきますね。弦は極上で木管の上手さが耳に付く、ティンパニも締まっていて気品がある、飽きない響きです。

Re: No title

michaelさん、こんばんは。コメントありがとうございます。

結局…60年前後のベルリンフィルが素晴らしいということに尽きますね。私は若い頃は金欠病でレギュラープライスの盤は買えず、従って残念ながらベーム&BPOの盤もあまり持っていません。最近になったベームをあらためて聴こうかと思っています。

アヒルのすり込み

クリュイタンスのベートーヴェン。中学生の頃、
LPの廉価盤を買いました。5番と9番。ジャケットは
緑色でなく、暗い黄土色の様な不思議な色でした。
他に聴くものがなかったので、ダイヤモンド針のついた
電蓄でこの盤をよく聴いてました。その後、学研の
学習雑誌を学校に売りに来ていて、17cm33回転
盤が付録についてて、国内オケに日本人指揮者の
クラシック曲がほとんどでした。未完成とか
ムソルグスキーの小品など聴いたものです。
何年か前に、DISKYのCD全集を格安価格で見つけた
ものだから購入しました。なんか当時の音だなぁと
しみじみしましたね。
懐かしいにおいがして無条件に好きです(笑)。

Re: アヒルのすり込み

このシリーズは70年代から80年代初頭にかけて、何度かジャケットデザインを変えて再発されましたね。黄土色、ブルーもありました。当時はベルリンフィルとはいえ、廉価盤になるくらいだからそれほどももんじゃないだろうと思っていたのですが、聴いてみてびっくり。立派な演奏でした。ひと通り衣食住が満たされるようになった60~70年代は文化・教養へのあこがれというものがあって、一般家庭向けに百科事典や文学全集それとクラシック音楽のレコードなどが多数出版されたと記憶しています。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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