ゲルヴィッヒのリュート そして ラウテンベルク=リュートチェンバロ


一週間の仕事から解放される金曜の晩。さてレコードだ、ギター練習だ、仕掛の楽譜の整理だ、と意気込みながら、夕飯のあと不覚にもソファで爆睡。気付けば日付け変って丑三つどき。あ~、せっかくの週末の夜なのに…何だか人生の縮図をみるようだ。気付けばこんな歳になっチまったぜと。気を取り直してアンプの灯を入れ、温まるあいだに渋茶で一服…ふ~っ。このところ六弦ネタを書いてないなあと思い、六弦ではないがこんな盤を取り出した。

<70年代終り日本コロンビアから出ていたゲルヴィッヒの盤>     <手元にあるリュートのLP>
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ワルター・ゲルヴィヒの弾くリュートによるバッハ作品集。BWV996、999、1000、1006、1007などが収められている。この盤や同じゲルヴィッヒのバロック作品集(ブクステフーデやパッヘルベルなどを収録)などは、ぼくら世代のギターやリュート弾きなら必ず聴いたことのある盤だろうし、同氏の編纂したバッハ作品集の楽譜は全音から出版されていて手軽に入手できた。ゲルヴィッヒのリュートはいわゆる歴史的なバロックリュートではなくルネッサンスリュートであったが、これはこれで雰囲気のある音色で楽しめる。バス弦による深い低音、豊かに響く中高音の倍音。こういう音と演奏で聴くと、輝かしい音色と緊張感の強い鳴りの現代の6弦ギターでこの時代の音楽を弾くのは少々そぐわないなあとあらためて感じる。リュート属もしくは6弦なら19世紀タイプのギターを使いたくなる。

リュートやギターで取り上げるバッハ作品の中で、BWV996はリュートチェンバロ用に書かれたものではないかとされている。リュートチャンバロは通常のチェンバロ(弦はガット)にリュートのような胴を付けた楽器で近年復元が試みられている。ぼくもYouTubeでバロック時代に人気を博したというその音に初めて触れた。バロックという言葉には「ゆがんだ真珠」という意味もあるとその昔ものの本で読んだが、確かに独特な幽玄な響きをもっていて、幻惑されるような不思議な感覚になる。


リュートチェンバロによるBWV997




リュートチェンバロによる「禁じられた遊び」





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No title

こんにちは、私も休日の午後、LP盤など廻しているところです。

お察しのとおり、これはもうコメントですね^^
ゲルヴィッヒ盤はこのバッハを含め3枚ほど生き残っています。
デジタル世代の息子がリュートに興味をもち、CDを何枚か聴かせたのですが、ゲルヴィッヒの盤が一番いい、って言うんですね、ちょっと意外でした。

このゲルヴィッヒの一音ずつ丹念に紡ぐような演奏も魅力だし、O.M.ドンボアの出したバロックリュートLPの幽玄な味わい、両方に憧れてリュートを始めました。

リュート・チェンバロには謎が多いですが、通常のチェンバロの響きを押さえるリュート・ストップでもけっこう雰囲気はいけてると思いますけどね。

ゲルビッヒ

ゲルビッヒが弾いていたのは…
現代版リュート(ドイツリュート)ではなく
ルネサンスリュートでした!

楽器に関係なく
演奏と音楽は最高のものです

Re: ゲルビッヒ

> ゲルビッヒが弾いていたのは…
> 現代版リュート(ドイツリュート)ではなく
> ルネサンスリュートでした!

Mazaさん、こんばんは。ご指摘ありがとうございます。
私の以前の記憶ではルネサンスリュート。で、最近ドイツリュートを知ってからゲルヴィッヒ編の全音の楽譜にある解説を読み直していたら、現代のリュートという記載があったので混同していました。記事も修正しておきますね。


> 楽器に関係なく
> 演奏と音楽は最高のものです

音楽語法の基本をしっかり抑え、かつ味わい深い演奏だと私も思います。


Re: No title

michaelさん、こんばんは。

はい、コメントをお待ちしておりました(^^


> このゲルヴィッヒの一音ずつ丹念に紡ぐような演奏も魅力だし、O.M.ドンボアの出したバロックリュートLPの幽玄な味わい、両方に憧れてリュートを始めました。


以前も書いたかと思いますが、私も30年前、アリアが出したリュートのうち10コースを手にしてトライしました。結局モノになりませんでしたが。
ゲルヴィッヒは特にテンポ設定において極めてしっかりとしたビートを感じ、安心して聴き続けられます。ドンボアの盤は手元にないのですが、以前聴いた記憶では、もっと自在なテンポとアーティキュレーションだったような気がします。


> リュート・チェンバロには謎が多いですが、通常のチェンバロの響きを押さえるリュート・ストップでもけっこう雰囲気はいけてると思いますけどね。

リュートチェンバロの生音はどんな感じなのでしょうか。あれだけの胴を抱えているからには、かなり響きが伴うのではないかと想像しています。

プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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