寺井尚子のジャズ・バイオリン 『ジャズ・ワルツ』

休み明けの月曜。午前中は定例の会議で2時間以上たっぷり。更にきょうは午後も打合せが3本あって、夕方には何だかヘロヘロになってしまった。十年前ならこんなことは無かったのに…と家人に言う度に、昔からハアハアため息ついていたと言われてしまう。…ハア~と、ここで終わるわけにはいくまい。本日も更新だ。
今夜は飛び切り綺麗なおネエさんに癒してもらおう。


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こういう音盤を買うのはケッコウ気恥ずかしい。いかにも『ジャケ買い』ではないか。渋いブラームスの室内楽のCDと一緒にレジに出すときなどは殆んど赤面ものだ。高校生が参考書の下にピンク色の本を忍ばせてレジに持っていくような気分か(そんな高校生はもはやいないな)。まあ、ともかく今夜は寺井尚子のジャズバイオリンを楽しもう。彼女の8作目になるというこのアルバムには、クラシックやジャズスタンダードに加え、彼女や彼女の仲間達のオリジナル曲がいくつか入っている。オリジナルといっても、どこから聴いても聴きなれたポップススタンダードではないかと思うほど、ナチュラルで気負いのない作品ばかりだ。

最初の曲、ショスタコービッチのジャズ組曲第2番のワルツ第2番は、日本人にはどこか郷愁を感じさせるナンバーだ。サーカスのジンタをイメージする人が多いだろう。ショスタコービッチはかつてのソビエトでガチガチで深刻な体制音楽を作ったが、一方でこうした軽みのある曲や映画音楽も多数残した。原曲の主題を奏したあとのアドリブソロは、このワルツのもつノスタルジックな曲想を更に甘く切なく味付けしていて、中々泣かせる。ダニー・ボーイや魅惑のワルツなどのスローナンバーでは曲を崩しすぎず、センスのよいフレーズが続く。9曲目のヒット・アンド・アウェイは、彼女のバンドメンバーの細野義彦(G)の作品。ドライブ感が最高で、寺井のバイオリンと細野のギターの掛け合いもスリリングだ。

ジャズ・バイオリンという、決してポピュラーではないジャンルに多くの音楽ファンの目と耳を向けさせたのも彼女の功績だろう。実はこのアルバム、CDプレイヤーにセットして聴くまで多くは期待していなかったのだが、見事に裏切られた。予想以上によかったのだ。今度CDショップに行き、激渋のベートーベンの後期弦楽四重奏のCDを買う予定のときには、また彼女のアルバムをその下に忍ばせてレジに持っていくことにしよう。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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