グラニアーニ ギターのための三重奏曲 ニ長調 作品12


フィリッポ・グラニアーニ。イタリアの作曲家。18世紀後半から19世紀初頭にかけて活躍した。当時は古典ギター黄金期ともいえる時代で、ギター弾きにはお馴染みで同じイタリアのカルリ、ジュリアーニらとほぼ同時代だ。クラシック音楽の潮流の中では、ハイドン・モーツァルト・べートーヴェンなどのウィーン古典派につながる。このグラニアーニが書いたギターのための三重奏曲を今度の週末に弾くことになっている。三重奏なのでギターが3本。それも当時のスタイルの19世紀に作られた楽器を使うことになった。1stを学生時代にはジュリアーニの協奏曲も弾いた旧友Y氏、3rdは権威のあるコンクールでの優勝経験もあるO氏。名手二人にはさまれてぼくは2ndギターを担当する。当日午前中に初めて三人で合わせることになるが、どんな風になるか、足を引っ張る側としても興味津々だ。


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曲は古典派の典型的スタイルで、パガニーニのソナタなどに通じる明るく楽しい曲想。第1楽章は充実したソナタ形式。1stと2ndがテクニカルなパッセージを応酬したり、展開部ではロ短調に転じて短いながらも緊張感に満ち中々聴かせる。第2楽章は主題と変奏。シューベルトのピアノ五重奏曲『鱒』を思わせる主題で、2nd、3rdもソロを取る。第3楽章はロンド風のメヌエット。全3楽章で10~12分ほどの曲だが、きちんとした様式感を持ち、古典様式の教材としても好適だ。


演奏者がバラバラ、かつあまりお薦めできるような演奏内容でもないが、全楽章の動画を貼っておく。

第1楽章 アレグロ


第2楽章 主題と変奏


第3楽章 メヌエット



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No title

こんばんは
私もその昔、ギター仲間と合奏を組んでいたので、やりましたね、この曲^^
19cギターのトリオでも聴いてみたいです。

古典派の3重奏のほか、バロック、ポピュラー等々、自分が好きなのを勝手に編曲してみんなに押しつけたりしていました;

Re: No title

昔、横尾編の曲集にありましたね。私は持っていませんでしたし弾いた経験もなく、今回が初めてです。三重奏の貴重な古典派の曲として、今でもそこそこ弾かれているようです。
まともに練習していないので、どうなりますか。まあ、遊びですから、いいでしょう。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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