今更ですが…レディー・ガガのフーガ


先日アファナシエフの弾くバッハ平均律の記事を書いた。その後も時々同曲集を拾い聴きしていて、あらためて音楽技法の一つの頂点であるフーガという形式に感服している。ぼく自身、下手なクラシックギターをちょっと弾く程度で和声法も対位法等まともな音楽知識などない。そんな状態であれこれいうのは余りに子供じみていて恥ずかしいのだが、フーガを作る、あるいは即興で演奏するというのは、ジャズのインプロヴィゼーション同様に尊敬し憧れる。音楽の専門教育を受けた人やあるいはトレーニングを積んだ人であれば、あるモチーフを聴かせて、これでフーガを即興で弾いてみてよと言えば、しばし考えたのちに「ととのいました!」とおもむろに弾き出すに違いない。300年前のフーガ即興演奏も現代のジャズの即興も、時代とジャンルは異なるが手法やアプローチはよく似ている。そんなことを考えつつ本日のネタを…少し楽器を触っている連中の間では既に旧聞に属する今更の話だが、備忘もかねて書いておこう。

現代のスーパースター;レディー・ガガ2009年のヒット曲「Bad Romance」のモチーフをイタリアのジョバンニ・ディトーリという音楽家がバロックスタイルのフーガに仕上げた。多分、音楽の専門家であればそれほど難易度の高いアレンジではないのだろうが、モチーフがスーパースターのヒット曲だったこともあって、その組合せの意外性から世界中の楽器愛好家が取り上げるところとなった。ぼくの周囲でも、mixiのクラシックギター仲間による内輪の発表会でアンサンブル編曲版が演奏されている。
四の五の言うより、YouTubeに山ほどある関連音源からいくつかを貼って、この話題の備忘としよう。


■まずはご本家のPVをどうぞ。30秒過ぎのテーマがモチーフ。



■このフーガを世に出した当人のYouTubeチャンネルにあるシンプルなピアノ演奏(ジョヴァンニの友人が弾いているとか)。

彼はYouTube上で和声と対位法のレクチャーを公開しているが、これが中々興味深い。例えば四六の和音と非和声音についての講義はどうだろう。


■フーガとくればオルガンだろう。ペダル音がないの少々寂しいか。



■ストコフスキーばりの管弦楽アレンジ。コンピュータ音源を流して、マイケル・ティルソン・トーマス指揮のサンフランシスコ響にクチパク?をやらせた…というわけではない。オケの映像はチャイコフスキーの第4番とストラヴィンスキー「春の祭典」から抜き出して音源と合わせたという代物。この映像とみて、元の曲のどの部分か察しがつくようならクラシックオタク度95%だ。



■ギターソロでチャレンジ。中々頑張っているが…




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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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