小澤征爾&ボストン交響楽団 バルトーク 「中国の不思議な役人」「弦チェレ」


いよいよ梅雨も第3コーナーを周った辺りだろうか、きょう土曜日は一日よく降った。
午前中少しギターを弾いていたのだが、あまりの湿度の高さに軽い曲を弾いただけで汗だくになってしまった。湿度が高いこの季節は楽器にも厳しい。実際の音にももちろん影響あるだろうが、それ以上に心理的なバイアスも加わり、一層冴えない音に聴こえてくる。
さて夕方にはここ数日の続きで激しい雷雨もあって、夜半には気温も少々下がった。風呂に入ってさっぱりしたところでアンプの灯を入れ音盤タイム、写真の盤を取り出した。70年代半ば、小澤征爾が当時の手兵ボストン交響楽団を振って録音したバルトークの管弦楽曲だ。この盤も発売当時買ったものではなく、十年ほど前出張帰りに梅田の中古レコード店で入手した。


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いつ見ても中々強烈なジャケットデザイン。ライナーノーツにはジャケットデザイン=ペート・ハルメンと記されている。ぼくは寡聞にして知らないが、一度見たら忘れないジャケットの一つだろう。この盤が録音された1975年頃といえば、小澤とボストン響は蜜月時代を終えてドイツグラモフォンから次々と新録音をリリースしていた時期だったと記憶している。振り返ってみても、小澤征爾の仕事の中でもっとも充実していた時期に違いない。両曲ともアナログ最終期の素晴らしい録音で、60年代の独グラモフォンサウンドとは違って、安定した低音を残しながらも、各パートの分離が明瞭で打楽器群もクリアに入っている。

この盤に収められたバルトークの2曲「中国の不思議な役人」「弦、打楽器とチェレスタのための音楽」は、明快で切れのいい音楽作りをしていた当時の小澤征爾にはぴったりの曲目だ。「中国の不思議な役人」を最初に聴いたのは学生時代のFMだった。音楽はともかく、まずそのタイトルがそのまま実に不思議で印象に残った。後年、役人(=宦官)と売春婦と殺し屋が登場人物という中々過激な内容のパントマイム付帯の音楽だと知った。こうして音楽だけ聴いて、そのパントマイムを想像するのも中々面白い。音楽はバルトークの土俗的な民族色よりは、ストラヴィンスキー風のバーヴァリズムを感じる。もっとも、何百回と聴いているベートーヴェンやブラームスなら何曲もある交響曲全部を鼻歌で歌えそうだが、当然こういう曲にはそこまで馴染みはない。いつか、ひと月連続で毎晩聴いてみようかしらん。

「弦、打楽器とチェレスタのための音楽」通称「弦チェレ」の方は学生時代からライナー&シカゴ響のLPに親しんでいて、ずっと馴染みがある。この曲はまず冒頭のフーガ風の導入部がいい。何度聴いてもゾクゾクとしてくるイントロダクションだ。第2部に入るとバルトーク節全開となって突っ走る。第3部の神秘的なノクターンを経て第4部へ。ここでは再びエネルギッシュなリズムにのって民族的なフレーズが歌われる。飽きずに30分があっという間に過ぎてしまう。それにしてもこんな曲のスコアを暗譜して、複雑なアインザッツを指示しながらオケをコントロール出来たら、さぞ面白いだろう。


グスターボ・ドゥダメルの指揮で一躍有名になったシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・ベネズエラの上位団体シモン・ボリバル交響楽団の演奏で「弦チェレ」終曲のサワリを。中々キレのいい演奏。指揮は人気上昇中のアロンドラ・デ・ラ・パーラ。




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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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