シュテファン・フッソング&加藤知子


今朝も勤務先まで1時間余の通勤。いつも通り心沸き立たず…のはずだが、きょうは少々ウキウキでハンドルを繰る。いや、美魔女が横に居たわけではなく(きのうの記事を参照されたし)、きょう金曜日を終えれば明日から夏季休暇という、ささやかなウキウキ。車中のリスニング用にこんな盤を選んだ。


hussong_bw.jpg   Hussong.jpg


アコーディオンのシュテファン・フッソングとヴァイオリンの加藤知子の協演盤。もう随分前になるが、この盤については一度記事にした。その後あまり聴くこともなく音盤棚に収まっていたが、きょうの通勤車中リスニングにと久々に持ち出した。収録曲は以下の通り、ピアソラとバッハという組合せだ。

ピアソラ/
ル・グラン・タンゴ、ミロンガ・ニ調、鮫 (エスクアロ) 、言葉のないミロンガ、タンゴ・イ調
J.S.バッハ/
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1023
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ハ短調 BWV1017

ぼくは不案内なので間違いがあれば教えてほしいのだが、アコーディオンはその誕生が19世紀に入ってからというから、楽器としては新しい部類だろう。多分様々な試みがなされたものの、当時はまだポータブルの鍵盤楽器を作れるほどの技術水準には至らなかったということだろうか。従ってアコーディオン用のバロック期の組曲もないだろうし、ウィーン古典派のアコーディオン曲というのも聞いたことがない。一般的にアコーディオンあるいはその派生楽器でまず思い浮かべのは、19世紀末以降のタンゴやシャンソンなどの音楽だろう。

しかしこの盤を聴くと、もしバロック期にアコーディオンがあったら、移動可能な通奏低音用楽器としてリュート族と並んで(あるいはそれらに代って)使われたのではないかと想像してしまう。それくらい加藤知子の達者なバッハの通奏低音として、フッソングのアコーディオンは違和感がない。考えてみればアコーディオンの邦訳=手風琴そのもので、ペダルのないコンパクトなオルガンと思えば、パイプオルガンに代って通奏低音の役を担って不思議はない。
それと日本の特殊事情かもしれないが、明治以来日本の教育現場への足踏み式リードオルガンの導入が行なわれ、やはりリード楽器のハーモニカ共々ラジオや蓄音機以前に<国民的音源>として多くの日本人の耳に馴染んでいる。そのためか、こうしたリード楽器の音はノスタルジーも伴い心に沁みる。
時代や様式を超えても成り立ち得るバッハの音楽やその当時の通奏低音演奏の柔軟性、またアコーディオンという楽器のやや特殊な成り立ちや独自の音色、そうしたものがないまぜになりながら、斬新ではあるが、どこか懐かしく、かつ違和感のない音楽になっている。


フッソングの演奏リンクを二つ。
フッソングのソロでバッハ。
ストラヴィンスキー;タンゴ

同じリード楽器ながら、こちらは昭和の国民的音源である鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)によるバッハ無伴奏チェロ組曲第3番プレリュード。松田晶氏の演奏。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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