<与太ブログ;三年目に突入> 渡辺範彦 ギター・リサイタル・ライヴ 1968年東京文化会館


当地群馬県南部は昨晩台風18号が駆け抜けた。一夜明けてきょうは台風一過で30℃超えの真夏日再来。衣替えどころか半袖でも汗をかく始末。あすから気温も下がるとの予報だが、ホンマかいなと半信半疑だ。
月あらたまって本日10月1日…2010年10月1日にこの与太ブログを開設してからちょうど2年が経過、きょうから3年目突入であります。書いた与太記事521本、原稿用紙換算で1800枚余。取り上げた音盤400枚余…う~ん、消耗! まあ乗りかかった船、引続きチョボチョボやっていきます。日々駄文にお付き合いいただいている皆様には、これまで同様アクセスの程、宜しくお願いいたします。


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3年目のスタートをどうしようかとちょっとだけ思案橋。ちょうど1年前の記事を見返したところ、その日はヴィヴァルディのグロリアミサを聴いていた。さてきょうは…と考えたが昨年同様何の腹案もなく、音盤棚を見回し写真の盤を見つけた。故・渡辺範彦の1968年4月東京文化会館でのライブを収録した盤で1981年に日本コロンビアからリリースされたもの。収録曲は以下の通り。

 1. 魔笛の主題による変奏曲(ソル)
 2. リュート組曲第2番より;プレリュードとフーガ(バッハ)
 3. アストゥーリアス(アルベニス)
 4. 組曲イ短調(ポンセ)
 5. マドローニョス(トローバ)
 6. クリオロ風ワルツ(ラウロ)

渡辺範彦といえばぼくら世代のギター愛好家には説明不要のビッグネームだ。しかしその名前の大きさと実績に比べ、彼はおよそスター性や華やかなステージだけの存在からは最も遠いところにいた孤高のギタリストといってよい。この盤はそんな彼がパリ国際コンクールで日本人として初めて優勝する前年の貴重な記録だ。
針を落とす前までかつての記憶を頼りにもっと重厚な音を予想していたが、冒頭の<魔笛>から透明感あふれる音が、愛器;河野賢作のギターから軽やかにはじけるように響く。この当時に比べ現代ではソルにも様々なアプローチがあるが、60年代の後半の演奏としては異例なほど軽やかな演奏といえる。続くバッハのBWV997はニ短調にアレンジした版を使っているようで全体に響きが高音域に寄っていて、現代の耳には少々奇異に響く。この曲のプレリュードで渡辺はちょっとしたミスをしているが、それがこの盤で唯一のミスだ。この時代のギター演奏としては格別に技巧的完成度が高い。アルベニスもポンセもいたって誠実な演奏で、その音色と合せて楷書の趣きといってよい。中でも組曲イ短調の<サラバンド>で素晴らしく豊かな歌を聴かせてくれる。トローバのマドローニョスでは切れのいいタッチを駆使して、躍動感あふれる音楽を奏でている。

80年代初頭までテレビやステージで活動を重ねていた渡辺範彦であったが、次第にファンの目に触れる機会が少なくなり、また体調を崩したとも伝えられ、やがて2004年春、突然の訃報に触れることになる。享年56歳。多くのギターファンに惜しまれた晩年であり、急逝であった。その後いくつかの演奏がCDで復刻されているが、この盤は復刻されていない。


タレガの<エンディチャ・オレムス>



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No title

おめでとうございます!二年って短いようで、結構長いですよね!
いつも更新を楽しみにしております♪

Re: No title

たけさん、こんばんは。
毎度コメントありがとうございます。

> おめでとうございます!二年って短いようで、結構長いですよね!

一時期、年月の進みがすごく速く感じたものですが、最近また遅くなってきました。毎日憂うつなことが多いからかな…

> いつも更新を楽しみにしております♪

そう言っていただけると、与太記事ながら励みになります。
これからもどうぞよろしく。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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