2012年 述懐 <音曲編>
きのうに続き今年の回顧。きょうは<音曲編>マイ音盤ライフを振り返る。
…と意気込んでみたが、きのうの<六弦編>同様あるいはそれ以上に今年は見るべきものがなかった。月に十数枚の音盤をブログ記事にしているものの際立って聴き込んだ盤は少なかった。オーディオ装置も常にスタンバイしているがあまりボリュームを上げてガツンと聴いた記憶もない。名器;三菱2S-305はほとんど休眠状態。305の上に載せた小型スピーカーでほどほどに聴いていたことになる。そんな状態が1年近く続いたことを考えると、おそらく今後音盤を大量に買い込むことも、大型のオーディオセットに血道を上げることもないだろう。いよいよ老境に差し掛かったか…そんな2012年であったが、思いつくまま印象に残った盤を取り上げよう。

今年よく聴いた盤を並べてみた。こうしてみると昨年末の述懐に登場している盤も複数ある。実際今年は音盤の購入数はごくわずかで、以前から手元にある盤を引っ張り出しては聴いていた。
<管弦楽>
秋になって手に入れたロジャー・ノリントンとLCPによるベートーヴェン交響曲全集は新鮮な思いで聴いた。十数種を数える手持ちのベートーヴェン交響曲全集に初めてピリオドオケによる演奏が加わった。メルヴィン・タン独奏のピアノ協奏曲全5曲も入って二千円でおつりがくるというのは、いくら何でも安すぎる。他にはやはり秋に出たジョージ・セルのブラームス交響曲全集。これも以前から欲しいと思っていながら適当なセットがなかったが、今回CBSソニーがきちんとした形で出してくれて助かった。
<室内楽>
ポール・トルトゥリエのボックスセットは昨年から発売されていたが、この秋ようやく手に入れた。20枚のセットで彼の演奏を楽しむにも、あるいはチェロの基本的なレパートリーを楽しむにも好適だ。あとはベートーヴェンの弦楽四重奏曲なども古いバリリ四重奏団のモノラルLPで時々聴いた。
<器楽曲>
器楽曲といっても多くはピアノ独奏を聴いた。特にアファナシエフの弾くブラームスやショパンを傾聴。深く瞑想的な演奏は他のエンターテイメント的な演奏とは一線を画したもので、彼独自の世界だ。グールドの全録音を収めたボックスセットはもう数年前からの愛聴盤だが、今年も折にふれて取り出した。バッハはもちろんいいが、R・シュトラウスやスクリャービン、ヒンデミットなども夜更けのリスニングで感銘を受けることが多かった。
<ギター曲>
ギター弾きを自認するものの、ギターのCDは滅多に買わない。昨年はブリームのボックスセットを買ったが、今年はイリーナ・クリコヴァの2枚だけだろうか。音楽を楽しむという点においてギターよりの他の楽器や管弦楽にどうしても目がいく。手元にはギターの音盤はおそらく200枚くらいはあると思うが、ごくたまに取り出す程度だ。
こうして振り返ると、去年以上に音盤ライフは長期低落傾向であると感じる。いよいよ100枚のお気に入りだけを残して整理する時期が迫っているのか。実のところ心の底では、オーディオセットも小型のものに替え、限られた音盤とFM放送だけを楽しみにする日々を待ち望んでいるところもある。但し仕事で一日の大半を拘束されるうちは難しいが…
さていよいよ2012年もきょうで終わり。一年の締めくくりを何にしようかと考え、昨年同様落語<芝浜>でしめることにしよう。去年は口跡爽やかな志ん朝の音源を貼った。今年はやはりこの人だろう。先ごろ亡くなった立川談志の長講一席。たっぷりどうぞ。ブログにアクセスいただいた皆様。一年間ありがとうございました。よいお年をお迎え下さい。
立川談志<芝浜>
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